ドミニカ・ナイトクラブ屋根崩落、過失致死罪で2被告裁判へ
事故は2025年4月8日未明、サントドミンゴ市内にあるナイトクラブ「ジェットセット」で発生した。
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カリブ海の島国ドミニカ共和国で236人が死亡したナイトクラブ屋根崩落事故をめぐり、首都サントドミンゴの裁判所は15日、クラブを経営していたアントニオ・エスパジャト(Antonio Espaillat)被告と妹のマリベル(Maribel Espaillat)被告を過失致死罪に相当する「故意ではない殺人」の罪で裁判にかけるよう命じた。
事故は2025年4月8日未明、サントドミンゴ市内にあるナイトクラブ「ジェットセット」で発生した。当時、会場では人気歌手のコンサートが開かれており、数百人の観客が集まっていた。警察によると、公演中に突然屋根が崩落し、236人が死亡、180人以上が負傷した。犠牲者には歌手のほか、米メジャーリーグの元投手や地方自治体の首長ら著名人も含まれていた。事故後、救助隊は数日間にわたり捜索活動を続けた。
検察は経営者兄妹が建物の危険な状態を把握しながら適切な措置を講じなかったと主張している。さらに、事故後には従業員らに圧力をかけたり証言を操作しようとした疑いもあるとしている。検察は兄妹の責任を裏付ける数百点の証拠を保有していると説明している。
実際、元従業員のグレゴリー・アダメス(Gregory Adames)氏は今年4月の審理で、事故前から屋根や建物の劣化について写真や動画を添えて経営陣に警告していたと証言した。同氏は「問題の存在を経営者は知っていた」と述べ、安全対策が取られていれば事故は防げたとの認識を示した。
一方、被告側弁護士は事故が意図的なものではなく、「誰もこのような結果を望んでいなかった」と反論している。現行法では有罪となった場合の刑期は最長2年とされるが、遺族らは量刑が軽すぎるとして反発している。裁判所前には15日、約30人の遺族が集まり、より重い過失致死罪の適用を求めた。同罪が認められれば最長で20年の禁錮刑が科される可能性がある。
アントニオ被告はドミニカで複数の娯楽施設やラジオ局を所有する有力実業家として知られる。事故原因については政府の専門家委員会による調査も続いているが、安全基準の軽視や管理体制の不備があった可能性が指摘されている。今回の裁判は単なる過失にとどまらず、企業経営者の安全責任や建築物管理のあり方を問う象徴的な案件として、国内外から大きな関心を集めている。初公判の日程は決まっていない。
