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カリブ共同体の代表団がイギリス訪問、奴隷制に対する賠償の実現求める

代表団は英国国教会の幹部や議会関係者らとの会談を予定しており、賠償交渉に向けた具体的な枠組みづくりを進める考えを示している。
2024年8月28日/トリニダード・トバゴ、クリストファー・コロンブス像(AP通信)

カリブ共同体(CARICOM)の賠償委員会は14日、イギリスを訪問し、奴隷制度に対する賠償の実現と、カリブ海地域に残る海外領土の植民地的地位の解消を求める活動を本格化させた。代表団は英国国教会の幹部や議会関係者らとの会談を予定しており、賠償交渉に向けた具体的な枠組みづくりを進める考えを示している。

賠償委員会のヒラリー・ベクルズ(Sir Hilary McDonald Beckles)委員長は記者団に対し、「カリブ海地域は今なお世界で最も植民地支配が残る地域であり、この状況は終わらせなければならない」と訴えた。同委員会はイギリスだけでなくフランス、オランダ、米国が統治する20以上の地域について、住民の自己決定権を尊重し、主権の回復を進めるべきだと主張している。

委員会はまた、賠償を単なる金銭補償に限定せず、旧宗主国による正式な謝罪や教育・医療への投資、経済発展支援、債務免除などを含む包括的な「修復的正義」の実現を求めている。奴隷貿易と植民地支配が現在も地域の経済格差や社会問題に影響を及ぼしているとの認識から、歴史的責任を具体的な政策によって果たすよう各国に要求している。

委員会はイギリスが今年3月に国連総会で採択された、奴隷制度を「人類に対する最も重大な犯罪」と位置付ける決議で棄権したことにも失望を表明した。記念碑の建立や歴史認識の表明だけでは不十分で、実効性のある賠償措置へ踏み出すべきだと強調している。

賠償要求を巡る動きは近年活発化している。アフリカ諸国とCARICOMは先月、ガーナで開催された会議で奴隷制に関する19項目の賠償計画を支持し、正式な謝罪や補償、債務軽減などを求める方針で一致した。一方、イギリス政府は過去の奴隷制度について遺憾の意を表明してきたものの、賠償金の支払いには否定的な立場を示している。

CARICOM側は今回のイギリス訪問を、歴史認識を巡る議論から交渉へ移行する重要な機会と位置付けている。植民地支配の歴史的清算と地域の自立を求める声は今後さらに強まる見通しであり、旧宗主国側がどのような対応を示すかが注目される。

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