タンザニア当局、反政府デモの取り締まり強化、130人逮捕
今回の摘発はハッサン大統領がすべての政治集会を禁止した後に実施された。
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タンザニア当局は9日、政府への批判や抗議活動の抑制を目的として、政治的な反対意見を示した市民ら130人を逮捕したと発表した。警察は逮捕理由について、「犯罪行為を扇動した疑い」と説明しているが、野党や人権活動家の間では、政府が政権批判を封じ込めるために弾圧を強めているとの批判が広がっている。
今回の摘発はハッサン(Samia Suluhu Hassan)大統領がすべての政治集会を禁止した後に実施された。タンザニアでは近年、野党勢力や市民団体による政治参加の場が狭まりつつあり、特に2025年の総選挙をめぐっては、野党候補の排除や選挙の透明性を疑問視する声が国内外から上がっていた。
ハッサン氏は2021年の就任当初、前政権時代の強権的な統治からの転換を進める改革派として期待された。野党との対話や一部の規制緩和を進めたことで、国際社会からも一定の評価を受けた。しかし、政権への批判が強まるにつれ、反対派への圧力が再び強まっているとの指摘が出ている。
特に2025年の大統領選後には、野党勢力や抗議デモへの厳しい対応が問題となった。最大野党CHADEMAの指導者トゥンドゥ・リス(Tundu Lissu)氏は選挙改革を訴えた後に反逆罪で起訴された。選挙をめぐる混乱では多数の死者や拘束者が出たとの報告もあり、国際人権団体は独立した調査を求めている。
政府は国家の安定維持や治安確保のために必要な措置だと主張している。警察は今回の逮捕についても政治的弾圧ではなく、違法行為の防止を目的とした法執行だとしている。一方で、政治集会の禁止や活動家への取り締まりが続けば、表現の自由や民主的な政治競争が損なわれるとの懸念が強まっている。
タンザニアは東アフリカ地域の中でも比較的安定した国として知られ、経済成長や外国投資の受け入れを進めてきた。しかし、政治的自由の後退は国際的な信頼や投資環境にも影響を及ぼす可能性がある。政府が治安維持と政治的包摂のバランスをどのように取るかが今後の課題となる。
