◎コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)とつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動しており、30年以上前から紛争に悩まされてきた。
コンゴ民主共和国、北キブ州の避難所(Getty Images)

コンゴ民主共和国東部・北キブ州で同国最大の反政府勢力「3月23日運動(M23)」と新政府民兵が衝突し、非武装の村人16人が死亡した。地元当局が15日、明らかにした。

それによると、戦闘は州都ゴマ郊外の集落で発生。M23と地元のゲリラが衝突し、数百人が避難を余儀なくされたという。

AP通信はこの戦闘を目撃した男性の話しとして、「M23により1回目の攻撃で村人7人が死亡。2回目の襲撃では車に砲弾が直撃・炎上し、乗っていた9人が死亡した」と伝えている。

それ以上の詳細は明らかになっていない。

M23とコンゴ政府は戦争状態にある。

コンゴと隣国ルワンダは先月末、東部地域の紛争を終結させることで合意。停戦協定は8月4日に発効したものの、その後もいくつかの地域で戦闘が確認されている。

コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)とつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動しており、30年以上前から紛争に悩まされてきた。

その結果、世界最大級の人道危機が発生、東部地域だけで700万人以上が避難生活を余儀なくされている。

M23はルワンダとウガンダの支援を受けていたコンゴのツチ族武装集団の元戦闘員で構成され、2009年3月に締結された和平協定により、コンゴ軍に編入された。

しかし、M23の戦闘員はコンゴ軍に編入された後もルワンダ国境付近で活動を続け、13年の紛争に敗れるとルワンダやウガンダに逃亡。21年11月頃から活動を活発化させ、北キブ州の複数の集落を占領した。

コンゴ、米国、国連安保理はルワンダ政府がM23を支援していると指摘。ルワンダはこの主張を否定している。

1994年のルワンダ大虐殺に関与したとされるフツ族の住民数千人がコンゴ東部に逃げ込んで以来、両国の関係は緊張状態にある。

M23はコンゴに逃げ込んだフツ族の掃討を目指しているものとみられる。

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