◎パキスタンで選挙期間中や投票当日のテロ攻撃は珍しくなく、特にアフガンと国境を接するバルチスタン州と北西部カイバル・パクトゥンクワ州では選挙事務所、警察署、国境検問所、州議会の検問所が数えきれないほど攻撃を受けている。
2024年2月7日/パキスタン、南西部バルチスタン州クエッタ、爆弾テロに巻き込まれた負傷者(AP通信)

パキスタン南西部バルチスタン州の2つの選挙事務所で爆弾テロがあり、少なくとも30人が死亡、数十人が負傷した。地元当局が7日、明らかにした。

同国では8日の総選挙に先立ち、各地でイスラム過激派などによるテロ攻撃が相次いでいる。

同国で選挙期間中や投票当日のテロ攻撃は珍しくなく、特にアフガンと国境を接するバルチスタン州と北西部カイバル・パクトゥンクワ州では選挙事務所、警察署、国境検問所、州議会の検問所が数えきれないほど攻撃を受けている。

地元メディアによると、バルチスタン州のテロ攻撃はこの数週間で急増。中央政府は数万人の警察官と陸軍兵士を全国に展開し、対応に当たっている。

バルチスタン州の選挙事務所爆破について、犯行声明を出した組織は確認されていないが、バルチスタン解放軍(BLA)、その関連組織とされるBNA(Baluch National Army)、もしくはイスラム国(ISIS)系組織が関与した可能性が高い。

警察当局によると、最初の爆弾テロは州都クエッタ近郊の住宅地にある選挙事務所で発生。少なくとも18人が死亡した。

2件目はそこから130キロほど離れた地区のイスラム党選挙事務所で発生。少なくとも12人が死亡したとされる。

州政府はこのテロを非難し、「爆弾テロがあっても選挙は延期しない」と強調した。

バルチスタン州では四半世紀ほど前から国軍と分離主義勢力による紛争が続いている。BLAなどの反乱軍は州の資源を分配するよう中央政府に求めていたが、後に独立を求めて反乱を起こした。

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