◎バルチスタン州ではイスラム過激派や分離主義者によるテロ攻撃が相次いでいる。
パキスタン、南西部バルチスタン州の集落(UN Office for the Coordination of Humanitarian Affairs)

パキスタン当局は26日、アフガン国境に面する南西部バルチスタン州の市場で爆弾が爆発し、少なくとも5人が死亡、16人が負傷したと発表した。

州警察によると、事件は州都クエッタの北東約600kmの町で26日正午頃に発生。犯行声明は出ていないという。

地元警察は声明で、「爆弾はオートバイに取り付けられていた」と述べている。

地元テレビ局によると、爆弾は市場の中心部で爆発し、複数の店舗が被害を受けたという。負傷者は市内の医療機関に搬送された。容体は明らかになっていない。

バルチスタン州ではイスラム過激派や分離主義者によるテロ攻撃が相次いでいる。

クエッタの東方約300kmの地区で今月初めに発生した爆弾攻撃では兵士2人が死亡、3人が負傷。テロ組織に指定されている反政府勢力「バルチスタン解放軍(BLA)」が犯行声明を出した。

BLAはアフガンの山岳地帯に拠点を置く「パキスタンのタリバン運動(TTP)」と並ぶ過激派組織であり、バルチスタン州の分離独立を目指し、20年ほど前から政府への攻撃を続けている。

パキスタン政府は過激派の反乱を抑えたと主張しているが、暴力は続いている。TTPもバルチスタン州の治安当局に攻撃を仕掛けている。

バルチスタン州政府は今回の事件をテロと糾弾し、関与した者に責任を取らせると約束した。

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