◎改正案は大統領の任期を5年から7年に延長し、再選を禁じる。また首都ヌルスルタンをアスタナに改称するとしている。
カザフスタンのトカエフ大統領(Getty Images)

カザフスタンの連邦議会は16日、大統領の任期を7年1期に変更し、首都を改称する憲法改正案を全会一致で可決した。

この改正は今年1月に200人以上の死者を出した激しい抗議デモの後、トカエフ(Kassym-Jomart Tokayev)大統領が提案した政治・経済改革のひとつである。

この暴動は燃料価格の高騰に端を発し、30年以上この国を支配してきたヌルスルタン・ナザルバエフ(Nursultan Nazarbayev)前大統領に対する不満も一部含まれていた。

改正案は大統領の任期を5年から7年に延長し、再選を禁じる。また首都ヌルスルタンをアスタナに改称するとしている。

ナザルバエフ氏は1997年、首都をアルマトイからアスタナに移した。

後任のトカエフ氏は2019年、ナザルバエフ氏に敬意を表し、首都名をアスタナからヌルスルタンに改称した。

ナザルバエフ氏は退任後まもなく安全保障理事会のトップに就任。影響力を堅持した。

しかし、トカエフ氏は1月のデモにナザルバエフ氏の権力保持への不満が含まれていたことを踏まえ、ナザルバエフ氏をそのポストから外し、政治・経済改革に着手すると発表した。

トカエフ氏は2期目を目指すと表明していたが、今回の改正で次の大統領選に立候補することはできなくなった。

ベラルーシは同様の憲法改正を行った際、現職は対象外としている。

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