◎火災は24日遅くに発生した。
2022年11月24日/中国、新疆ウイグル自治区ウルムチで発生したアパート火災(AP通信)

中国の国営メディアは25日、新疆ウイグル自治区のウルムチにあるアパートで火災が発生し、10人が死亡、9人が負傷したと報じた。

中国中央テレビ(CCTV)によると、この地域は3カ月以上前からコロナ封鎖下に置かれている。

火災は24日遅くに発生した。

炎は15階から17階に広がり、通報から約3時間後に鎮火されたという。CCTVによると、火元は15階の一室とみられる。

ウイグル自治区の住民は共産党のゼロコロナ政策に基づき、3カ月以上厳しい制限下で生活している。

ソーシャルメディアで共有された動画には消防車がアパート上階を目指して放水しているところが映っている。

SNSには「コロナ封鎖の影響で消防の到着が遅れた」「消防士が検疫対象のアパートに入れなかった」などの投稿が寄せられたが、事実か否かは不明。

ウイグルの住民の多くがゼロコロナ政策に不満を表明している。9月には食料の配達が遅れ、飢えを訴える人もいた。

ウルムチ市当局は26日未明の記者会見で住民に謝罪し、この火災を調査する専門家チームを編成したと発表した。

市の報道官によると、非常階段の扉はロックされておらず、住民はコロナ封鎖の影響を受けずにアパート内を移動できたという。

しかし、SNSにはこの説明に異議を唱える投稿が寄せられている。あるWeiboユーザーは「私のアパートも封鎖下に置かれ、住民は1日の大半を室内で過ごすよう命じられている」と投稿。

別のユーザーは、「火災が起きたアパートの住民はアパート内を移動できるのは1日数時間だけと不満を口にしていた」と投稿している。

ウルムチの新規陽性は北京などの大都市に比べるとはるかに少なく、25日は977人で、その大半が無症状だった。

しかし、地元の役人は職を失ったり逮捕されたりすることを恐れ、厳しい対策を維持している。

中部河南省の安陽(あんよう)市で21日に発生した工場火災では38人が死亡、4人が拘束されている。この火災とコロナ封鎖は関係ないとみられる。

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