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ベネズエラ暫定政権、米国に制裁解除求める、関係改善進む


ロドリゲス氏は米政府高官との会談後に発言し、外国企業が安心して投資できる環境を整えるには、包括的な制裁解除が不可欠であると訴えた。
2026年4月13日/ベネズエラ、首都カラカス、ロドリゲス暫定大統領(ロイター通信)

ベネズエラのロドリゲス(Delcy Eloína Rodríguez Gómez)暫定大統領は14日、米国に対し、対ベネズエラ制裁の全面解除を改めて求め、現在の限定的な制裁緩和措置では不十分だとの認識を示した。米国がエネルギー分野などで一部取引を認めるライセンスを発行しているものの、長期的な投資環境の安定にはつながらないと強調した形だ。

ロドリゲス氏は米政府高官との会談後に発言し、外国企業が安心して投資できる環境を整えるには、包括的な制裁解除が不可欠であると訴えた。特に石油や鉱業など主要産業の再建には、法的安定性と継続的な事業見通しが求められるとし、「ライセンスだけでは不十分だ」との立場を明確にした。

現在、米国は段階的に制裁の緩和を進めている。4月には特定のベネズエラ銀行との取引を認める一般ライセンスを発行し、金融取引や商業交渉の一部を可能にした。しかし、契約の履行には別途許可が必要になるなど制約が多く、企業活動の自由度は限定的にとどまっている。

こうした措置はベネズエラ経済の再建を後押しし、外国投資を呼び込む狙いがあるものの、企業側は依然として慎重な姿勢を崩していない。制裁の枠組みが不透明なままでは、長期的な投資判断が困難であるためである。ロドリゲス政権はより包括的な制裁解除によって投資環境を安定させ、エネルギーや鉱業分野への資本流入を加速させたい考えである。

背景には、同国経済の深刻な停滞がある。ベネズエラは世界有数の石油埋蔵量を持ちながら、長年の制裁や政治混乱により生産能力が大きく低下してきた。近年は米国との関係改善を契機に、石油輸出の回復や外資導入を進める動きが見られるが、制度面の不確実性が依然として大きな障害となっている。

また、ロドリゲス政権はエネルギー分野に加え、金や鉄鉱石などの資源開発にも力を入れ、外国企業の参入を促す政策を打ち出している。しかし、治安や統治の問題、規制の不透明さなどが投資リスクとして指摘されており、制裁の存在がそれに拍車をかけている。

米側は段階的な制裁緩和を通じてベネズエラの経済安定と政治移行を促す戦略をとっているが、全面解除には慎重な姿勢を維持している。一方でベネズエラ側は部分的な措置では経済再建に必要な規模の投資を呼び込めないとして、より踏み込んだ対応を求めている。

今回の発言は両国関係が改善に向かう中でも、制裁の扱いを巡る溝が依然として大きいことを示している。限定的な緩和と全面解除の間で双方の思惑が交錯する中、ベネズエラ経済の再建と対米関係の行方は引き続き不透明な状況にある。

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