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ペルー大統領選、投票用紙の再審査始まる、結果確定は5月中旬頃になる見通し


問題となっているのは、12日に行われた総選挙の投票結果の一部である。
2026年4月12日/ペルー、首都リマの投票所、ケイコ・フジモリ氏(ロイター通信)

南米ペルーで4月12日に行われた大統領選挙を巡り、異議申し立てがあった投票用紙の再審査が始まり、最終結果の確定が5月までずれ込む見通しとなっている。選挙の行方は依然として不透明で、政治的緊張が続いている。

問題となっているのは、12日に行われた総選挙の投票結果の一部である。全国選挙管理委員会(ONPE)によると、集計表の記入ミスや必要情報の欠落などを理由に、全体の約6%にあたる投票所の結果が異議申し立ての対象となっている。これは100万票以上に相当し、最終的な順位に影響を与える可能性がある規模だ。

最終判断は選挙を監督する全国選挙審議会(JNE)が担い、公開審理の形で個別の票の有効性を審査している。こうした手続きには時間を要するため、当初見込まれていた結果発表は大幅に遅れ、少なくとも5月半ばまで確定しない見通しとなった。

暫定集計では、右派のケイコ・フジモリ(Keiko Fujimori)氏が得票率約17%で首位に立っている。一方、決選投票に進める2位争いは極めて接戦で、左派のロベルト・サンチェス(Roberto Helbert Sánchez Palomino)氏と強硬右派のアリアガ(Rafael López Aliaga)氏が僅差で競り合っている。両者の差はわずか1万票ほどで、係争中の票の扱いが最終順位を左右する可能性が高い。

今回の選挙では、投票所の開設遅延や資材不足といった運営上の混乱も相次いだ。こうした問題が不信感を招き、一部候補や支持者からは不正選挙を疑う声やONPEの責任を問う動きが出ている。ONPEトップの辞任を求める圧力も強まっているが、当局側は不正の事実はないと否定している。

これに対し、欧州連合(EU)などの国際監視団は手続き上の問題はあったものの、不正を示す証拠は確認されていないと報告している。選挙の正当性自体は維持されているとの見方が示されているが、国内の政治的対立は収まっていない。

ペルーでは近年、大統領の罷免・逮捕が相次ぐなど政治不安が続いており、今回の選挙もその延長線上にある。新政権の行方は経済政策や資源開発の方向性にも影響を与えるため、市場や国際社会も注視している。

最終結果の確定が遅れる中で、決選投票に進む候補者すら確定していない状況は異例で、政治的空白が長引く懸念もある。係争票の審査がどのような結論に至るかが、今後の政局を大きく左右することになる。

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