◎米中パンダ協定締結50周年を祝う式典が開催された。
2022年4月16日/ワシントンD.C.のスミソニアン国立動物園、メイシャン(左)とシャオチージー(Jose Luis Magana/AP通信)

ワシントンD.C.のスミソニアン国立動物園で16日、米中パンダ協定締結50周年を祝う式典が開催された。

AP通信によると、パンダのメイシャンとシャオチージーは冷凍フルーツジュース、サツマイモ、ニンジン、サトウキビ、バナナで作られた50周年記念ケーキを15分ほどかけて完食したという。

動物園のパンダ担当者は報道陣に対し、「ふたりは珍しい朝食に満足したようです」と語った。

一方、シャオチージーの父ティエンティエンは式典に出席した中国大使が挨拶を行っているにもかかわらず、隣の囲いの中で竹をむしゃむしゃ食べ、カメラマンの質問にもほとんど応じなかった。

中国大使は竹を食うティエンティエンを「両国の友好のシンボル」と呼び称賛した。

ティエンティエンも式典後にケーキを食べた。

パンダ祭りの主催者である米国は1972年のニクソン大統領訪中とパンダ協定を称賛し、絶滅寸前だったジャイアントパンダを復活させた世界規模の繁殖計画の成功を祝った。

2020年8月のシャオチージー誕生は、メイシャンの高齢と、コロナの大流行で動物園全体が閉鎖された直後にスタッフが厳しい制限の中で人工授精を行ったことから、奇跡に近いと称賛された。

動物園の哺乳類担当上級学芸員であるアマラル氏は当時、「メイシャンは本当に頑張った」と語っていた。

動物園は米国のパンダ最高齢出産記録を更新したメイシャンの奇跡を祝い、赤ちゃんに中国語で「小さな奇跡」を意味するシャオチージーという名をつけた。

シャオチージーは昨年5月に一般公開され、公開初日には多くのパンダマニアが列をなし、開園すると子供と大人がパンダコーナーに走り、「パンダ!パンダ!」と叫んでいた。

成長したシャオチージーとメイシャンのアイスケーキ完食を見届けたメリーランド州の女性はAP通信の取材に対し、「私たちはこの日を待っていました」と語った。

1972年に入国したリンリンとシンシンは何十年もの間、スミソニアン動物園のスターとして活躍した。

2000年にはメイシャンとティエンティエンが入園。メイシャンはこれまでに3頭出産している。タイシャン、バオバオ、ベイベイはいずれも中国政府との協定に基づき、4歳のときに中国に旅立った。

中国は世界中の動物園と同様の協定を結んでいるため、ジャイアントパンダの個体数は確実に回復している。1980年代には1,000頭近くまで減少したが、現在は絶滅危惧種から除外されている。

2022年4月16日/ワシントンD.C.のスミソニアン国立動物園、園長と中国大使(Jose Luis Magana/AP通信)
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