◎ルーブルは昨年2月のウクライナ侵攻を受け欧米諸国が科した制裁により、「1ドル=130ルーブル」まで急落したものの、ロシア中銀が資本規制を導入し、値を戻した。
2023年8月11日/ウクライナ、首都キーウ近郊、民間人向けの軍事訓練に参加した女性(Efrem Lukatsky/AP通信)

ロシア・ルーブルの売りが進み、年初来の最安値を更新した。

11日の終値は「1ドル=99ルーブル」となり、ウクライナ侵攻初期の安値に近づいた。

ルーブルは昨年2月のウクライナ侵攻を受け欧米諸国が科した制裁により、「1ドル=130ルーブル」まで急落したものの、ロシア中銀が資本規制を導入し、値を戻した。

昨年夏には「1ドル=50~60ルーブル台」となり、今年1月時点では「1ドル=66ルーブル」で取引されていた。

ロシア中銀のザボトキン(Alexei Zabotkin)副総裁は11日の記者会見で、「西側の制裁によってロシアへの輸入の大部分が途絶え、ルーブルの下落につながった」と語った。

またザボトキン氏は「内需の活性化は輸入需要の増加につながり、輸出が制限されることでルーブル安を招き、それがインフレ圧力となっている」と指摘した。

ザボトキン氏はロシアからのキャピタルフライト(資本逃避)がルーブル安の一因になっているというメディアの憶測を否定した。「為替レートの変動が何らかの資本取引に関連しているという仮説は、現時点で立証されていません...」

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