◎タイムズ紙によると、寄付金は皇太子の財団が管理し、正しい手続きで処理されたという。
イギリスのチャールズ皇太子(Victoria Jones/ロイター通信)

イギリスのメディアは26日、チャールズ(Prince Charles)皇太子がカタールの元首相からスーツケースに入った100万ユーロを受け取ったと報じた。

日曜紙サンデー・タイムズによると、サーニ(Sheikh Hamad bin Jassim Al Thani)元首相は2011年~2015年の間にチャールズ皇太子が主催するチャリティーに3回寄付し、寄付金の合計は300万ユーロにのぼったという。

スーツケースの100万ユーロは3回のうちの1回で、サーニ氏は公邸でチャールズ皇太子に直接現金を手渡した。

タイムズ紙によると、寄付金は皇太子の財団が管理し、正しい手続きで処理されたという。他のメディアもガバナンスに問題はなく、違法献金を示唆する証拠はみられないと報じている。

英皇太子公邸クラレンスハウスは声明で、「サーニ氏から受け取った寄付金は、王子の慈善団体に直ちに渡され、適切なガバナンスの元処理された」と述べている。

またクラレンスハウスは「我々の監査役は寄付金について質問し、違法でないことを確認したうえで承認した」と説明した。「ガバナンスに問題はありませんでした...」

チャールズ皇太子の財団は1979年に設立され、医療、教育、環境を含む複数の活動を支援している。

カタールも世界各地で慈善活動を行っている。カタール最大の人道支援団体「カタール・チャリティー(Qatar Charity)」は国際NGOオックスファム・インターナショナル、ケア・インターナショナル、WFP(世界食糧計画)、米国国際開発庁、ユニセフ、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)などと連携している。

またカタール政府はイスラエルの攻撃で破壊されたパレスチナのガザ地区の再建を支援するために数十億ドルを援助するなど、内戦や紛争で荒廃した国々にも広く寄付を行っている。

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