◎スピードボートの操舵手は巡視艇の停止指示を何度も無視した。
ギリシャ近海、亡命希望者たち(Getty Images/AFP通信)

ギリシャ沿岸警備隊の乗組員が隣国トルコから移民を密航させていたスピードボートに向けて発砲し、操舵手の男性が死亡した。当局が23日、明らかにした。

それによると、スピードボートの操舵手が逮捕を免れようとして巡視艇に突っ込もうとしたため、発砲したという。現場はエーゲ海南東のシミ島近く。

スピードボートに乗っていた移民13人にケガはなかった。

沿岸警備隊によると、スピードボートの操舵手は巡視艇の停止指示を何度も無視したという。

亡くなった男性の身元と国籍は明らかにされていない。

移民たちはシミ島の移民センターに移送された。

ギリシャは豊かな西欧への亡命を求める移民の中継地であり、トルコとアフリカ北部リビアやチュニジアに拠点を置く人身売買組織が頻繁に利用している。

その多くがトルコ沿岸からギリシャ東部の島々へボートで横断を試みる。しかし、この海域の国境警備は強化されているため、トルコ南部または北アフリカから大型船で直接イタリアに向かう者も少なくない。

多くの移民が人身売買組織に金を払って不法入国を試みる。ギリシャのメディアによると、沿岸警備隊は逮捕を免れようとする組織による襲撃未遂事件を何度も経験しているという。

スポンサーリンク