◎仏警察は全国で厳しい取り締まりを行っており、一部の人権団体から非難されている。
フランス、パリの警察官(Getty Images)

フランスの警察当局は9日、南部ニースの警察官が停車命令に従わなかった運転手を射殺した事件について、殺人事件で捜査を開始したと発表した。

ソーシャルメディアで拡散した動画には、破損したパトカーの前を逆走する車に銃を向ける警察官の姿が映っている。車は停止命令を無視した後、パトカーに体当たりした。

この事件はニースの繁華街で7日に発生した。運転手を射殺した警察官は拘留されている。

ニース検察は9日の声明で、「23歳の男性警察官は差し迫った脅威に直面していると判断し、発砲したと説明している」と明らかにした。

警察によると、射殺された運転手は24歳。パトカーは危険運転をしている車に停止命令を出すも無視された。その後、車はパトカーに突っ込んだ。

この車は盗難車で、死亡した男性は過去に窃盗や無免許運転などで有罪判決を受けたことがあるという。

仏警察は全国で厳しい取り締まりを行っており、一部の人権団体から非難されている。

西部レンヌでも7日に市民が警察官に射殺される事件が発生した。報道によると、麻薬関連の捜査に当たっていた警察官が車に発砲し、運転手が負傷、同乗者の女性(22歳)が死亡した。

マクロン(Emmanuel Macron)大統領の再選が決まった日にパリ中心部で発生した事件では、警察の検問を逃れようとした車の男性2人が射殺された。2人を撃った警察官は過失致死傷罪で起訴されている。

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