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ペルー大統領選決選投票、右派と左派の支持率拮抗=世論調査

今回の調査は4月12日に行われた第1回投票後、初めての本格的な世論動向を示すものだ。
2026年4月12日/ペルー、首都リマ、右派のケイコ・フジモリ氏(ロイター通信)

南米ペルーで6月に行われる大統領選決選投票をめぐり、右派のケイコ・フジモリ(Keiko Fujimori)氏と左派のロベルト・サンチェス(Roberto Helbert Sánchez Palomino)氏の支持率で拮抗していることが、最新の世論調査で明らかになった。調査は民間調査会社イプソスが実施したもので、両候補はいずれも38%の支持を獲得し、事実上の「横一線」の状態となっている。

今回の調査は4月12日に行われた第1回投票後、初めての本格的な世論動向を示すものだ。第1回投票では過半数を得た候補がいなかったため、上位2人による決選投票が6月7日に実施される見通しとなっている。開票作業は遅延や混乱に見舞われており、フジモリ氏が得票率17%で首位、サンチェス氏が約12%で2位となっている。

3位の強硬右派アリアガ(Rafael López Aliaga)氏とサンチェス氏の差は数万票にとどまっている。結果は5月15日までに確定する予定だ。アリアガ氏の陣営は不正を主張し、一部票の無効化を求めている。しかし、欧州連合(EU)の選挙監視団は不正の証拠は確認されなかったと報告し、米州機構(OAS)も選挙当局の判断を支持、選挙プロセスの尊重を呼びかけている。

ペルーでは近年、政治的不安定が続き、政権交代が頻発している。今回の選挙もまた、右派と左派の対立が鮮明となる構図で、有権者の分断が浮き彫りとなっている。サンチェス氏は収監中のカスティジョ(Pedro Castillo)元大統の下で閣僚を務めた経歴を持ち、貧困層支援や国家主導の経済政策を掲げる。一方、フジモリ氏は市場重視の政策や治安対策を訴え、両者の政策の違いは大きい。

世論調査で両候補が並んだことは、決選投票が極めて接戦になる可能性を示している。また、別の試算では、仮にフジモリ氏がアリアガ氏と対決した場合には逆に劣勢となる結果も示されており、有権者の支持が流動的であることがうかがえる。

開票遅延や不正疑惑などの影響で、選挙への信頼が揺らぐ中、最終結果の確定とともに、決選投票に向けた公正性の確保が重要な課題となっている。政治的分断を背景に、次期大統領がどのように国民の支持をまとめるかが問われる情勢である。

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