◎ドイツのための選択肢(AfD)は2013年に発足した極右政党で、過去の党首は過激な政策を掲げ、情報機関の監視対象になっている。
極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」のワイデル党首(Getty Images)

ドイツ東部ザクセン州ピルナの市長選で極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」の候補が当選した。現地メディアが17日に報じた。

それによると、AfD候補の得票率は38.5%、最大野党・キリスト教民主同盟(CDU)の候補が31.4%、無所属候補が30.1%であった。

ピルナの人口は約4万人。ザクセン州の州都ドレスデンとチェコ国境の間に位置する。

ドイツ通信社(dpa)によると、AfDの候補がこの規模の自治体の市長に選出されたのは初めてだという。

AfDが初めて市長を選出したのは東部ザクセン・アンハルト州の自治体で、昨年8月のことであった。さらに今年6月には東部テューリンゲン州のゾンネベルク郡でも勝利を収めている。

AfDは2013年に発足した極右政党で、過去の党首は過激な政策を掲げ、情報機関の監視対象になっている。

AfDの創設者はユーロ通貨に反対するためにこの組織を立ち上げ、2014~15年のシリア難民危機で移民に対する批判を利用して支持を集め、2017年に連邦議会に進出した。

AfDは来年9月に予定されているザクセン州、テューリンゲン州、ブランデンブルク州の州議会選で第1党を目指している。

最新の世論調査によると、この3州におけるショルツ(Olaf Scholz)首相の与党・社会民主党(SPD)の支持率は低迷。AfDは20%超の2位につけている。

東部地域は歴史的に左派政党が強いとされるため、AfDの支持率は驚きを持って報じられている。

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