◎パレスチナ側の死者は3万5700人超、負傷者は8万人に達した。イスラエル側では1700人以上が死亡、約8700人が負傷している。
2024年5月14日/パレスチナ自治区、ガザ地区南部ラファの食料配給所(Getty Images/AFP通信)

国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は21日、治安の悪化と物資不足を理由に、パレスチナ・ガザ地区南部ラファへの支援物資搬入を一時停止したと発表した。

UNRWAはX(旧ツイッター)への投稿で、「ガザにある24の保健センターのうち、稼働しているのはわずか7つであり、これらのセンターはラファおよびケレム・シャローム検問所の封鎖と混乱により、過去10日間、医薬品を受け取っていない」と書き込んだ。

それによると、配給の拠点となるセンターと国連世界食糧計画(WFP)の倉庫はラファ東部にあり、イスラエルが同地域で軍事作戦を続けている結果、そこにアクセスできなくなったという。

UNRWAの報道官は22日、「UNRWAとWFPの拠点に近づくことができず、検問所も封鎖されているため、この10日間、ラファで助けを必要としている100万人以上に支援を届けられずにいる」と述べた。

WFPもXに声明を投稿。「ラファの避難民に配る食料が尽きた」と書き込んだ。

物資輸送で問題に直面しているのはUNRWAだけではない。

ガザ沖に仮設桟橋を建設した米国は食料や医薬品の荷揚げを急いでいるが、思うようなペースで作業が進んでいない。

米国防総省のライダー(Pat Ryder)報道官は21日の記者会見で、「荷揚げを急いでいるが、住民に配布できた量はごくわずかである」と語った。

それによると、これまでに569トンが陸揚げされ、米国、イスラエル、国連がさらに多くの荷物を輸送する方法について協議しているという。

国連はイスラエル政府に対し、ラファとケレム・シャローム検問所を開放するよう求めている。

パレスチナ側の死者は3万5700人超、負傷者は8万人に達した。イスラエル側では1700人以上が死亡、約8700人が負傷している。

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