◎爆発物を装着したテロリストはアンカラ中心部にある内務省ビルの入り口付近で自爆した。
2023年10月1日/トルコ、首都アンカラの内務省近く、警備に当たる警察官ら(Ali Unal/AP通信)

トルコ・アンカラの内務省近くで自爆テロが発生し、警察官2人が軽傷を負った。政府報道官が1日、明らかにした。

それによると、爆発物を装着したテロリストはアンカラ中心部にある内務省ビルの入り口付近で自爆したという。

アンカラの議会ではこの日、通常国会召集にあたり、エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領の演説が予定されていた。

大統領府の報道官はX(旧ツイッター)に声明を投稿。「この攻撃で警察官2人が軽傷を負い、自爆犯と行動を共にしていたテロリスト1人が射殺された」と明らかにした。

報道官によると、内務省前で警備に当たっていた警察官2人は不審な車が止まったことに気づき、降りてきた2人組に警戒しながら接近したという。

その後、1人が自爆、もう1人がその場で射殺された。

政府はテロの首謀者について明言を避けた。しかし、一部の地元メディアは同国でテロ組織に指定されているクルド労働者党(PKK)が1日夜に犯行声明を出したと報じた。

PKKやクルド人民防衛部隊(YPG)、イスラム国(ISIS)系組織はこの数年、トルコ全土でテロ攻撃を繰り返している。

一方、エルドアン氏は予定通り国会で演説を行い、今回のテロを「最後の悪あがき」と呼んだ。

エルドアン氏はクルド系組織から祖国を守るために、シリア国境沿いに30キロの安全地帯を設置するという政府の公約を再確認した。

オスマン帝国時代から続くトルコ人とクルド人の紛争は1980年代に本格化し、数万人が死亡したと考えられている。米国とEUもPKKをテロ組織に指定している。

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