◎パレスチナ側の死者は約3万2500人、負傷者は8万人近くに達した。ガザ当局は犠牲者の3分の2が女性もしくは子供と報告している。
2024年3月22日/パレスチナ自治区、ガザ地区北部(AP通信)

イスラエルのネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は29日、パレスチナ・ガザ地区のイスラム組織ハマスとの交渉に復帰すると表明した。

カタール、エジプト、米国による休戦交渉は停滞している。イスラエルとハマスは仲介国を通じての間接協議を続けてきた。

国連安保理は先週、イスラム教の断食月であるラマダン期間中の即時停戦を求める決議案を採択したが、イスラエル軍はその後も攻撃を続けている。

パレスチナ側の死者は約3万2500人、負傷者は8万人近くに達した。ガザ当局は犠牲者の3分の2が女性もしくは子供と報告している。

紛争は6カ月目に突入。6週間の休戦すら見通せない状況が続いている。

ハマスはこれまで、恒久的な停戦とイスラエル軍のガザからの完全撤退、援助と復興のための国境開放、終身刑に服している幹部ら数百人のパレスチナ人囚人の釈放と引き換えに、残りの人質を段階的に解放すると提案してきた。

ネタニヤフ氏はこれを「戯言」と呼び、人質解放後もハマス壊滅まで戦闘を続けると言明している。

ハマス側にはおよそ100人の人質と、昨年10月7日の攻撃で死亡した約30人、あるいは拘束中に死亡した約30人の遺骨があると見られている。

国連によると、ガザ市民約230万人のほぼ全てが深刻な食料不足に陥り、いつ大飢饉に発展してもおかしくない状況だという。

国際司法裁判所(ICJ)は今週、イスラエルにガザの人道状況を可及的速やかに改善するよう勧告。国連などによる物資搬入を妨害しないよう命じた。

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