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イスラエル軍、ガザ地区の複数カ所を空爆、10人死亡

イスラエルは昨年の停戦成立後もガザ地区におけるハマスの治安・警察インフラを軍事目標として扱う方針を維持し、今回の攻撃もその一環とみられている。
2025年6月4日/パレスチナ自治区、ガザ地区南部(AP通信)

イスラエル軍によるパレスチナ・ガザ地区への攻撃で少なくとも10人が死亡した。地元の医療当局が24日、明らかにした。複数の場所で同時多発的に攻撃が行われ、停戦合意後も続く暴力の激化が改めて浮き彫りとなった。

現地メディアによると、ガザ市やその周辺でイスラエル軍による空爆や砲撃が相次いだ。ガザ市内では空爆により3人が死亡、そのうち2人は警察関係者と伝えられている。また北部ベイトラヒヤでは戦車による砲撃があり2人が死亡、さらに南部ハンユニスでは別の空爆により5人が死亡したと医療関係者は説明している。これらの攻撃はいずれも短時間のうちに発生し、複数の地域に被害が広がった。

イスラム組織ハマスはガザ市とハンユニスでの攻撃について、いずれも警察関連の車両や部隊を標的にしたものだと主張している。一方で、イスラエル軍はガザ市での空爆についてはハマスの戦闘員を標的としたものだと発表したが、他の攻撃については詳細を明らかにしていない。双方の主張は食い違っており、全容は不明である。

イスラエルは昨年の停戦成立後もガザ地区におけるハマスの治安・警察インフラを軍事目標として扱う方針を維持し、今回の攻撃もその一環とみられている。ハマス側はこれらの組織を治安維持に使用していると主張しており、攻撃対象の正当性をめぐって対立が続いている。

一方で、ガザ地区の医療体制は長期にわたる紛争と封鎖の影響で極度に逼迫し、救急搬送や治療能力は限界に近い状態が続いている。今回のような同時多発的な攻撃は病院への負担をさらに増大させるとみられている。

ガザ地区では2023年10月に始まった紛争以降、断続的な軍事行動が続いている。国際的な仲介により一時的な停戦が成立した後も、双方は停戦違反を非難し合い、攻撃と報復の連鎖が断続的に発生している。停戦後の死者は700人を超え、衝突の収束は見通せない状況だ。

今回の攻撃は停戦下でも軍事行動が継続しうる現実を改めて示すものとなった。民間人を含む死者が相次ぐ中で、国際社会からは事態の沈静化と人道状況の改善を求める声が強まっている。

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