◎APによると、ガザ・ライブ映像は22日未明に再開されたという。
パレスチナ自治区、ガザ地区中央部の病院(Getty Images/AFP通信)

イスラエル政府が21日、パレスチナ・ガザ地区南部の状況をライブ配信していたAP通信のビデオカメラと放送機材を押収した。

それから数時間後、同政府はこのカメラと放送機材を返却するとX(旧ツイッター)に投稿した。

APによると、ガザ・ライブ映像は22日未明に再開されたという。

イスラエル政府はAPがカタールの衛星テレビ局アルジャジーラに映像を提供していたことを問題視し、機材を押収したとしている。

イスラエル当局は今月5日、アルジャジーラの現地支局に閉鎖を命じ、機材を押収。放送免許を剥奪し、ウェブサイトもブロックした。

イスラエルがAPの機材を押収した後、米政府、複数のジャーナリスト協会、イスラエルの野党政治家がネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相を非難し、この決定を撤回するよう圧力をかけた。

イスラエルのカルヒ(Shlomo Karhi)通信相はXに声明を投稿。「国防省は報道機関がガザのライブ映像を配信する際の位置付けを見直す」と書き込んだが、詳細は明らかにしなかった。

またカルヒ氏は「APのカメラの位置に問題があった」と指摘した。

APによると、通信当局からカメラの位置に問題があると指摘されたことは一度もなかったという。

アルジャジーラはAPと契約する何千ものメディアのひとつであり、APや他の報道機関のライブ映像を放送している。

APのメディア広報担当ディレクターは声明で、「イスラエル政府の決定は喜ばしいことだが、同政府による外国メディアの取り締まりと、独立系メディアの自由に活動する権利を侵害する法律への懸念は払しょくされず、引き続き動向を注視する必要がある」と述べた。

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