◎ガザ南部ハンユニスや中部では激しい戦闘が続いている。
イスラエル国防軍の戦車部隊(Getty Images)

イスラエル政府は1月1日、パレスチナ・ガザ地区に派遣した兵士数千人を撤退させる準備を進めていると発表した。

イスラム組織ハマスはガザ北部から完全撤退したとみられ、今回の兵力削減はそこで戦闘が縮小していることを示している。

イスラエルでは40万人近くの予備役が動員されたことで人手不足が顕著になっている。

しかし、ネタニヤフ政権はハマスを一掃するまで戦い続けると誓い、米政府も先月、2度目となる武器売却を承認。人道的停戦が実現する見通しは立っていないようにみえる。

ガザ南部ハンユニスや中部では激しい戦闘が続いている。

国防軍は1日の声明で、「5個旅団、数千人を訓練と休養のために今後数週間でガザから撤退させる」と明らかにした。

ガザの保健当局によると、イスラエル軍の攻撃による死者は2万1900人を超えた。その3分の2は女性と子供とされている。

イスラエル側の死者は約1200人。今も100人以上が人質に取られている。

イスラエル政府はハマスの戦闘員を8000人以上殺害したと主張しているが、証拠は示していない。同政府は民間の犠牲が拡大していることについて、「ハマスが病院や民間施設の地下などに拠点を設けている」と非難。「ハマスを匿う者もハマスの戦闘員とみなす」と警告している。

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