◎ネタニヤフ首相は7日のテレビ演説で、「我が国は戦争状態にある」と述べ、ガザ地区を実行支配するイスラム過激派組織ハマスに宣戦布告した。
2023年10月7日/イスラエル・アシュケロン、イスラム過激派組織ハマスのロケット攻撃で全焼した車(Tsafrir Abayov/AP通信)

パレスチナ・ガザ地区を実行支配するイスラム過激派組織ハマスの大規模ロケット攻撃でイスラエル市民100人以上が死亡、1000人近くが負傷した。イスラエル政府が7日、明らかにした。

ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は7日のテレビ演説で、「我が国は戦争状態にある」と述べ、ハマスに宣戦布告した。

パレスチナ保健省によると、イスラエル軍の報復空爆により、ガザ地区で少なくとも198人が死亡、1610人が負傷したという。

両国が受けた被害の全容は明らかになっていない。

ネタニヤフ氏は演説の中で、「我々は勝利する。圧倒的な力でテロ組織を根絶やしにする」と誓った。

イスラエル国防省は7日未明、ネタニヤフ氏の声明に先立ち、同国が「戦争状態」にあることを宣言していた。

同省によると、ハマスは7日未明に攻撃を開始。ガザ地区からイスラエル領内に向けて少なくとも2200発のロケット弾を発射し、その工作員が南部アシュケロンなどに侵入したという。

一方、ハマスはイスラエルに向けて5000発のロケット弾を発射し、その全てが南部と中部に着弾したと主張した。

エルサレムでは現地時間午前8時15分に空襲警報のサイレンが鳴り始めた。

ネタニヤフ氏は「今朝、ハマスが我が国とその市民に対して殺人的な奇襲攻撃を開始した。私は治安当局の責任者を招集し、まず第一に、テロリストが侵入したコミュニティを保護し、テロリストを一掃するよう命じた」と述べた。

バイデン(Joe Biden)米大統領は7日、ホワイトハウスで記者団に対し、「イスラエルに対する米国の支援は揺るぎないものである」と語った。

またバイデン氏はハマスのロケット攻撃を「テロ」と糾弾し、「イスラエルには自国と自国民を完全に防衛する権利がある」と強調した。

「テロ攻撃は決して正当化されないし、イスラエルの安全保障に対する米国の支援は揺るぎないものだ。ハッキリさせておきたい。イスラエルに敵対するいかなる勢力も、この攻撃を利用して優位に立とうとするべきではない。世界が注目している...」

ホワイトハウスによると、バイデン氏はネタニヤフ氏と電話会談を行い、「米国はハマスの攻撃を明確に非難する」と伝えたという。

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