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エミレーツNBD銀行、HSBCエジプトのリテールバンキング事業を買収へ

今回の買収対象には、HSBCエジプトの個人顧客基盤、預金・融資などのリテール事業、支店・ATM網、さらに関連する従業員が含まれる。
エミレーツNBD銀行のロゴ(Emirates NBD Bank)

アラブ首長国連邦(UAE)の大手銀行エミレーツNBDは2日、子会社のエミレーツNBDエジプトを通じて、HSBCエジプトのリテールバンキング(個人向け銀行)事業を買収することで最終契約を締結したと発表した。買収額は公表されておらず、今後はエジプト規制当局の承認などを経て、2027年後半の取引完了を目指す。

今回の買収対象には、HSBCエジプトの個人顧客基盤、預金・融資などのリテール事業、支店・ATM網、さらに関連する従業員が含まれる。一方で、HSBCは企業向け・機関投資家向け金融サービスについては引き続きエジプト国内で維持し、法人金融を中心とした事業を継続する方針である。個人顧客に対しては「現時点でサービス内容や口座に変更はなく、通常通り利用できる」と説明している。

エミレーツNBDは中東有数の金融グループとして域内で積極的な事業拡大を進めており、人口1億人を超えるエジプトを重点成長市場と位置付けている。同行は今回の買収によって個人金融分野での市場シェア拡大を図るとともに、UAEとエジプトを結ぶ金融サービスを強化し、富裕層向けや一般個人向けサービスの競争力向上につなげたい考えである。

一方、HSBCは近年、収益性の高い市場や法人金融へ経営資源を集中させる世界的な事業再編を進めている。エジプトの個人向け事業についても2025年から売却を含めた戦略的見直しを進めており、今回の売却はその一環となる。HSBCによると、この取引によりグループ全体で約3億ドル(約474億円)の税引き前利益を計上する見込みである。

今回の合意は、中東・北アフリカ地域で金融機関の再編が進む中でも注目される案件となる。海外銀行が事業を選択と集中によって再編する一方、湾岸諸国の有力銀行は成長市場への投資を加速しており、エジプト市場を巡る競争は今後さらに活発化する可能性がある。

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