◎ニューデリーはこの時期、有害な灰色のスモッグに覆われる。
2021年11月17日/インド、首都ニューデリーの市街地(Getty Images/AFP通信/PAメディア)

インド・ニューデリーの大気汚染が急激に悪化し、学校が閉鎖を命じられ、建設工事がストップしている。現地メディアが7日に報じた。

ニューデリーはこの時期、有害な灰色のスモッグに覆われる。

この汚染は近隣州の芝焼き、焼き畑、ヒンズー教の祭典「ディワリ」などで発生したスモッグが主な原因とされる。

当局は市内の大気汚染レベルが危険水域に達したと警告。学校に閉鎖を、建設工事に作業を止めるよう命じた。

地元メディアによると、毎年約2000万人がこの大気汚染の影響を受けているという。

ニューデリーの大気質を監視している政府機関SAFARは7日、市全域の微小粒子状物質(PM2.5)濃度が世界の安全基準の10倍以上に達したと報告した。

市内で露天商を営む男性はAP通信の取材に対し、「マスクをして朝の散歩をしなければならず、それでも目と喉が痛くなる」と語った。「ニュースで大気質指標を見て怖くなりました...」

当局は散水車などを使ってスモッグやほこりの拡散を抑え、基準に適合しないガソリン車やディーゼル車に罰金を科している。

中央政府はスモッグが呼吸器感染症、インフルエンザ、喘息等の引き金になる可能性があるとして、屋外ではマスクを着用し、不要不急の外出を控えるよう市民に勧告している。

一方、スリランカのクリケット代表チームは週末、バングラデシュ代表との試合に備え、ニューデリーで合宿を行う予定だったが、スモッグの影響でトレーニングをキャンセルせざるを得なくなった。

SAFARによると、ニューデリーのPM2.5濃度は2019年から2020年にかけて32%急増。21年にはコロナウイルスの影響で43.7%減少したものの、22と23年には再び増加に転じた。

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