◎ギリシャでは北アフリカから流れ込む熱波の影響で高温・乾燥状態が数週間続いている。
2022年7月24日/ギリシャ、レスボス島のビーチリゾート近く(Panagiotis Balaskas/AP通信)

ギリシャの消防当局は24日、首都アテネ郊外を含む複数の地域で発生した山火事が延焼し、6つの集落に避難指示を出したと報告した。

国営ラジオ・テレビ局ERTによると、古代オリンピア遺跡からそう遠くない村が炎に飲み込まれ、焼失したという。死者は今のところ確認されていない。

首都アテネ郊外の2つの村近くで先週発生した山火事は鎮火せず、住民数十人が避難を余儀なくされた。政府はこの2つと他の4つの村に避難指示を出し、自治体が開設した避難所などに退避するよう呼びかけている。

消防局の報道官によると、アテネ郊外には消防士125人、消防車43台、消防飛行機4機とヘリ4機を派遣しているが、鎮火の見通しは立っていない。ただし、風向きはアテネの市街地とは逆方向に吹いているため、都市部に避難指示が出る可能性は現時点では低いとみられる。

消防局の報道官は声明で、「25日に新たな山火事6件を確認した」と報告した。ERTによると、この3日間で発生した山火事は140件を超えたという。

ビーチリゾートとして知られるレスボス島で23日に発生した山火事は鎮火しつつある。当局によると、ホテルの宿泊客450人以上と住民が避難を余儀なくされた。

トルコ国境に近い北東部トラキアと西マケドニアで発生した2件の山火事は自然保護区を脅かしている。

ERTによると、西マケドニア、中央部、クレタ島の3カ所で25日に新たな火災が発生した。

希少鳥類が生息するダディアの森(Dadia Forest)では、消防士と救助隊が負傷した動物を保護した。

ダディアの森近くで発生した山火事も延焼し、近くの住民数十人が避難を余儀なくされた。

ギリシャでは北アフリカから流れ込む熱波の影響で高温・乾燥状態が数週間続いている。23日に到来した熱波は全国の気温を押し上げ、一部地域で41度以上の猛暑日を記録した。

予報官によると、この高温と乾燥状態は数日続くとみられる。

2022年7月24日/ギリシャ、首都アテネ郊外の集落近く(Giannis Spyrounis/ilialive.gr)
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