◎マイアミビーチのダン・ゲルバー市長は声明の中で、「市当局は大量の学生に困惑し、手に負えないと感じたため、非常事態を宣言します」と発表した。
2021年3月18日/フロリダ州マイアミビーチ、ノーマスクで羽目を外す若者たち(ジョーレードル/ゲッティイメージズ)

報道によると、米フロリダ州マイアミビーチは春休みを満喫したいノーマスクの学生が大挙して押し寄せてきたため、非常事態を宣言したという。

マイアミビーチのダン・ゲルバー市長は声明の中で、「市当局は大量の学生に困惑し、手に負えないと感じたため、非常事態を宣言します」と発表した。

「世界の民主的な警察は、何かひどいことが起こったとしても、それを力で抑え込むことはできません。現在、マイアミビーチは炎上しています。宣言により午後8時以降の外出は禁止されます

夜間外出禁止令の対象地域は、歓楽街やビーチを含む全てのエリア。違反者は罰金を科される。

市当局によると、夜間外出禁止令を含む非常事態宣言は3月20日の午後8時に発効し、72時間後に解除される予定だという。なお、マイアミ・デイド郡は全地域を対象とする夜間外出禁止令をすでに発効している。

繁華街の複数の通りは、午後9時から午前6時までの間、通行止めになる。また、メインストリートのオーシャンドライブも午後8時に閉鎖される。なお、居住者、ホテルのゲストおよびスタッフ、ビジネス関係者は通行可能。

市はエリア内のカフェやレストランなどを含む企業に期間中は極力営業を控えるよう奨励している。また、ホテルのゲストには午後8時以降出歩かないよう促した。

ラウル・アギラ市政担当官は記者団に対し、難しい決断だったと語った。

「非常事態宣言は公衆の安全と健康を守るための措置です。昨夜、歓楽街エリアの群衆は数千人に達しました。春休みを満喫したい学生がビーチに集まっており、私たちは熱狂と混乱に圧倒されています」

特にオーシャンドライブ沿いの盛り上がりは圧倒的でした。若者たちはライブ会場にいるように盛り上がり、語り合い、お酒を飲んでいました。現地を確認した市の担当者は、アスファルトがほとんど見えないぐらい人が集まっていたと報告しています」

2021年3月18日/フロリダ州マイアミビーチ(ジョーレードル/ゲッティイメージズ)

ゲルバー市長は、他の州や地域への立ち入りが制限されている影響で、例年より春休み中の学生がたくさん集まったと述べた。

マイアミビーチ警察は先週、オーシャンドライブに集まった群衆を分散させるためにペッパーボールを使用し、数名を拘束した。なお、警察官2名が血気盛んな若者の攻撃を受け負傷している。

マイアミビーチ警察のリック・クレメンツ署長は記者団に対し、「私たちは事件に速やかに対処したいと考えていますが、取れる行動は限られています。盛り上がっている学生たちを平和的に解散させることはとても難しい」と述べた。

クレメンツ署長によると、18日にビーチ周辺で発生した器物破損事件は1件、19日には少なくとも3件確認されているという。

一部の企業は春休み中の営業を断念している。サウスビーチの人気飲食店クリーブランドは3月24日まで営業を休止するとインスタに投稿した。

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