◎市内の病院の収容率は2月17日の時点で90%を超え、隔離施設の収容率は100%に達した。
2月18日、香港政府は市内全域でコロナウイルスの感染が急拡大していることを受け、3月27日に予定していた行政長官選挙を5月8日まで延期すると発表した。
林鄭 月娥(りんてい げつが)行政長官は記者会見の中で、「現在の感染状況を考えると3月末に投票を行うことは難しい」と述べた。
行政長官は議会議員、様々な産業の代表者、中国の全国人民代表大会の香港代議員などで構成される選挙委員会1,463人の投票で選出される。
現地メディアによると、映画プロデューサーのチェックリー・シン氏や香港最大の親中派政党の元党員であるタイタス・ウー氏など複数の候補が立候補の意向を示している。林鄭 月娥 行政長官が出馬するかどうかは不明。
林鄭 月娥 行政長官は記者団に対し、市内の全住民にPCR検査を強制する計画はあるが、中国のように街全体を封鎖する可能性は低いと述べた。「強制検査と完全封鎖を両立させる必要はないと考えていますが、状況次第です...」
また行政長官はマカオのように全員検査を複数回行うこともあり得ると示唆した。マカオは全住民(約65万人)を2度検査している。
保健当局によると、市内の病院の収容率は17日の時点で90%を超え、隔離施設の収容率は100%に達したという。18日の新規陽性は3,600件を超え、過去最多を更新した。
香港は中国本土の厳しいゼロコロナ政策と歩調を合わせ、入国者の隔離、特定地域の閉鎖、濃厚接触者の追跡、集団検査を実施している。
香港の人口密度は中国本土よりはるかに高いため、一度感染が広がると完全に抑え込むことは難しいと考えられている。政府は先週、市内の高級住宅地であるディスカバリー・ベイの下水からコロナウイルスの痕跡が発見されたことを受け、住民に検査を命じた。