◎ドイツの2021年の総発電量における再生可能エネルギーの割合は約40%、石炭は50%、原子力は10%。
12月31日、ドイツは国内に残されている6つの原子力発電所のうち3つを閉鎖した。
ドイツの原子力発電所は2022年中にすべて閉鎖される予定である。この計画はゲアハルト・シュレーダー元首相が2000年代初頭に策定し、その後継者であるアンゲラ・メルケル前首相は原子力発電所の稼働期間を延長するという自分自身の決定を覆し、閉鎖期限を2022年末に設定した。
今回閉鎖された3つの原子力発電所は1980年代半ばに運用を開始し、数百万世帯に電力を届けてきた。
ハンブルクの北西約40kmにあるブロックドルフ原子力発電所はチェルノブイリ原発事故後の大規模な抗議デモで有名になった。
一部の市民は化石燃料に比べると温室効果ガスを排出しない原子力発電所を存続するよう求めている。
しかし、ドイツ政府は今週、2022年末までにすべての原子力発電所、2030年までにすべての石炭火力発電所を廃止し、2045年までに温室効果ガス排出ゼロを達成するという目標に変更はないと約束した。
ロベルト・ハベック経済気候大臣は声明の中で、「再生可能エネルギーを大幅に増やし、電力網を増強し、欧州最大の工業国でも温室効果ガス排出ゼロを達成できるということを世界に示す」と語った。
フラウンホーファー研究所の報告書によると、2021年の総発電量における再生可能エネルギーの割合は約40%、石炭は50%、原子力は10%だったという。
ドイツを含む一部の欧州諸国は原子力発電所を廃止もしくは廃止に向けた取り組みを進めている一方、フランスは新しい原発の建設を計画している。
一部の気候活動家は火力発電だけでなく原発の廃止も求めているが、再生可能エネルギーだけで需要を賄える国は少ない。ドイツも再生可能エネルギーの発電量が目標値に達するまでは天然ガスを使用する方針である。
ドイツの国営ガス・電力会社であるRWEは、原子力発電所で働く職員の3分の2以上が廃止以降の作業に関与すると明らかにしている。使用済み核燃料の処理には膨大な年月と費用がかかる。
ステフィ・レムケ環境大臣は31日、地元メディアの取材の中で、次世代の原子力発電所を建設を検討すべきという保守勢力の提案を却下した。「原子力発電所は放射性廃棄物を生成する極めてリスクの高い設備です。私たちは前政権の目標を維持するだけでなく、再生可能エネルギー分野への投資を加速させるでしょう」
連邦政府は使用済み核燃料の保管場所をまだ決めていない。