◎2021年のミス・ユニバースを決めるコンテストは、イスラエル南部のリゾート地エイラートで12月12日に開催される。
2021年11月17日/イスラエル、南部のリゾート都市エイラート、メキシコ出身のアンドレア・メサ氏(Getty Images/AFP通信)

11月17日、現役のミス・ユニバースであるアンドレア・メサ氏は、来月イスラエルで開催される2021年ミス・コンテストに政治は介入すべきではないと述べた。

2021年のミス・ユニバースを決めるコンテストは、イスラエル南部のリゾート地エイラートで12月12日に開催される。コンテストに出場する各国の代表数十人は数週間地域にとどまり、イベント等に参加する。

しかし、今年のコンテストは保守的なイスラエル政府のパレスチナ人に対する非人道的な扱いの影響を受け、無用な脚光を浴びている。

2020年大会を制したメサ氏はAP通信の取材に対し、「コンテストに集まった全ての人々は、異なる信念、異なる背景、異なる文化を持ち、政治や宗教の問題から解き放たれます」と語った。

イスラエル政府はコンテストがもたらす様々な効果と、現地に集まった各国の代表者を通じてイスラエルのイメージがより良くなることに強い期待を表明している。

ミス・ユニバース機構のポーラ・M・シュガート会長は以前の声明で、「イスラエルはその豊かな歴史、美しい風景、無数の文化、そして世界的な観光地としての魅力により、コンテストの最終候補地に挙げられている」と述べていた。機構は7月末にエイラートで2021年大会を開催すると発表した。

しかし、パレスチナ人の権利を訴える団体はイスラエルでのコンテスト開催を却下し、出場国にボイコットを呼びかけた。

パレスチナの活動家で構成される団体PACBIは出場国の代表に、「コンテストから撤退することで自由、正義、平等を追及してほしい」と呼びかけた。

マレーシアはコロナウイルスの感染拡大を理由に代表派遣を見送ると発表し、南アフリカ政府はイスラエルの「アパルトヘイト」を非難したうえで、コンテストを支持しないと述べた。両国はパレスチナ自治政府の強力な擁護者である。

南アフリカ政府は14日の声明で、「パレスチナ人に対するイスラエルの残虐行為はほとんど文書化されておらず、そのような国で開催されるコンテストを支持することはできない」と述べた。

南アフリカ代表のラレラ・ムスウェイン氏はコンテストに出場する予定と伝えられている。

メサ氏はコンテストに出場する女性を責めるべきではないと述べ、「会場がどこであろうとコンテストに問題はない」と強調した。

またメサ氏は自分のことを「メキシコの小さな町で生まれたただの女の子」と呼び、ミス・ユニバースになることを夢見て一生懸命働いたと述べた。メサ氏はメキシコのソフトウェア企業でエンジニアとして働いている。

イスラエルは1967年の第三次中東戦争でガザ地区、シナイ半島、ヨルダン川西岸地区(東エルサレム含む)、およびゴラン高原を占領したが、国際社会はこれを認めていない。

聖地エルサレムを奪われた数百万人のパレスチナ人はガザ地区とヨルダン川西岸地区に押し込められ、みじめな生活を送っている。

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