◎西アフリカ経済共同体(ECOWAS)はギニアの軍事政権高官とその家族の渡航を禁じ、金融資産を凍結すると発表した。
9月16日、西アフリカ経済共同体(ECOWAS)はギニアの軍事政権高官とその家族の渡航を禁じ、金融資産を凍結すると発表した。
ECOWASの指導者たちはガーナの首都アクラで緊急会合を開き、9月5日の軍事クーデターでアルファ・コンデ大統領を拘束した陸軍特殊部隊のママディ・ドゥンボウヤ大佐と関係者への制裁に合意した。
緊急会合に先立ち、ECOWASの議長を務めるガーナのナナ・アクフォ=アド大統領は、「地域で進行中の問題に対処しなければならない」と加盟国の指導者に呼びかけた。
指導者たちは先週ギニアを訪問し、コンディ大統領の無事を確認したと伝えられている。
ガーナのシャーリー・アヨルコール・ボッチウェイ外相は会合終了後の記者会見で、「ギニアは速やかに文民統制を回復しなければならず、移行に時間をかける必要はない」と述べた。
またボッチウェイ外相は、本日の会合に出席した代表者たちはギニアの情報を共有し、「ドゥンボウヤ大佐はコンデ大統領の解放と引き換えにいくつかの条件を提示した」と述べたが、ドゥンボウヤ大佐が提示した条件は明らかにしなかった。
ECOWASは先週、コンデ大統領を速やかに解放しなければ制裁を科すと軍事政権に警告していた。
ボッチウェイ外相はコンデ大統領の体調について、「担当医と話し、健康状態に異常がないことを確認した」と述べた。「しかし、コンデ大統領はクーデターで追放されたことにショックを受けており、担当医によると、まだショック状態から立ち直れていないそうです...」
一方、ギニアでは14日から軍事政権と野党議員が出席する4日間の緊急会合が開催されている。ドゥンボウヤ大佐はクーデター直後の演説で数週間以内に新しい連合政府を形成すると約束していたため、近いうちに何かしらの動きがあると期待されている。
ただし、ドゥンボウヤ大佐は文民統制の回復と民主的な暫定政府に権力を返す具体的な時期を示しておらず、民主的な選挙を行うかどうかも明らかにしていない。
コンデ大統領は昨年、大統領の任期を5年から6年に変更し、任期制限をリセットする憲法改正国民投票を実施し、その後の大統領選で3期目の当選を果たした。コンデ大統領が初当選を果たした2010年の大統領選はギニア初の民主的な選挙と見なされたが、2020年の大統領選は国民投票で任期の変更と任期回数がリセットされた影響で暴力的な抗議デモに見舞われ、野党関係者は多くの不正を確認したと主張していた。
ECOWASはマリの軍事政権にも強い懸念を示しているが、民主的な選挙が行われるかどうかは不明。マリ政府は2020年8月の軍事クーデターで打倒され、その後実施された選挙で新大統領と首相が誕生したが、今年5月に再び軍事クーデターが発生し、アシミ・ゴイタ大佐が暫定大統領に就任した。
ゴイタ暫定大統領は2022年2月までに総選挙を行うと約束しているが、ECOWASは期間内に準備が整うかどうかは分からないと懸念を表明している。
ECOWASはマリの資格停止を維持している。なお、ギニアも軍事クーデターに資格停止処分を受けた。