◎G7首脳は24日に行われたオンライン会談の中で、将来タリバン主導のアフガニスタン政府を認識し、対処するための条件に合意したが、首都カブールの空港における米軍の避難作戦を8月31日以降も続けるとバイデン大統領を説得することはできなかった。
8月24日、アメリカを除くG7の指導者は混迷を極めるアフガニスタンの撤退期限をめぐってジョー・バイデン大統領と衝突した。
G7首脳は24日に行われたオンライン会談の中で、将来タリバン主導のアフガニスタン政府を認識し、対処するための条件に合意したが、首都カブールの空港における米軍の避難作戦を8月31日以降も続けるとバイデン大統領を説得することはできなかった。
G7は共同声明で、「当面の優先事項は、過去20年間にわたって私たちの努力を支援してきたアフガニスタン人の安全な避難を確保すること」と述べたが、米軍なしで8月31日以降の安全を確保する方法については言及しなかった。
<共同声明の要点>
・G7はテロの防止、特に女性、少女、マイノリティの人権、およびアフガニスタンでの包括的な政治的解決の追求に関して、タリバンが責任を負うことを再確認した。
・将来のタリバン政府の正当性は、安定したアフガニスタンを確保するための国際的な義務とコミットメントを支持した前政権の政策に依存する。
ドイツのアンゲラ・メルケル首相は首脳会談後の記者会見で、「アメリカがリーダーシップを発揮していることを強調したい」と語った。「...たとえば、アメリカがいなければ、私たちは避難任務を続けることはできません」
8月31日以降も米軍主導の避難作戦を継続すべきと強く主張していたイギリスのボリス・ジョンソン首相は、「可能な限り最後まで続ける」と述べた。
AP通信によると、フランスの高官は首脳会談について、「マクロン大統領は撤退期限の延長を求めたが、アメリカの決定に適応する」と強調した。「避難作戦はアメリカの手に委ねられています」
一方、米主要メディアは、中央情報局(CIA)のウィリアム・バーンズ長官とタリバンの指導者ムラ・アブドゥル・ガニ・バラダール氏が首都カブールで会談したと報じた。報道によると、タリバンは8月31日以降の米軍の作戦は受け入れないと強調したという。
ホワイトハウスの当局者は首脳会談後、主要メディアに、バイデン大統領は撤退期限を守ることに固執していると認めた。当局者によると、オンライン会談は1時間も経たぬうちに終了し、バイデン大統領は冒頭の挨拶で数分間リーダーたちに話しかけたという。バイデン大統領は24日午後に演説すると期待されていた。
オンライン会談には欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長、欧州理事会のシャルル・ミシェル議長、国連アントニオ・グテーレス事務総長、北大西洋条約機構(NATO)のイェンス・ストルテンベルク事務総長も加わった。
国際社会はカブール国際空港の内外で進行中の混乱と、アフガニスタンの民間人を標的にするタリバン戦闘員の危険な動きに懸念を深めている。