◎上院の超党派グループはジョー・バイデン大統領が望んでいるインフラ法案を賛成多数で可決し、下院投票は8月23日に行われる予定だった。
2021年8月6日/ワシントンD.C.議会議事堂、民主党のナンシー・ペロシ下院議長(J.スコット・アップルホワイト/AP通信)

米主要メディアによると、民主党のナンシー・ペロシ下院議長は先日議会上院を通過した1.1兆ドル(約120兆円)のインフラ法案について、「上院は下院民主党がこれから審議する3.5兆ドル(約380兆円)のヒューマンインフラ法案を認めなければならず、承認しなければインフラ法案の投票は行わない」と脅迫した。

上院の超党派グループはジョー・バイデン大統領が望んでいるインフラ法案を賛成多数で可決し、下院投票は8月23日に行われる予定だった。

極めてリベラルな民主党のプラミラ・ジャヤパル下院議員は今月初めの記者会見で、「私たちが求める5つの優先事項を含む和解法案(ヒューマンインフラ法案)を上院が認めない限り、超党派のインフラ法案は下院を通過しないでしょう」と述べていた。

ヒューマンインフラ法案はドナルド・トランプ前大統領に「最も危険な左翼」と呼ばれた民主党のバーニー・サンダース上院議員が推進しており、予算はオバマケアの強化、メディケア給付金の強化、職業訓練の強化、公営住宅への投資、家族・気候・ヘルスケアに焦点を当てた投資などに充てられる予定。

一方、民主党の穏健派議員たちは13日、ペロシ下院議長に宛てた書簡の中で上院超党派のインフラ法案の投票を行わなければならないと主張した。民主党は下院の過半数を占めており、インフラ法案はまもなくバイデン大統領の手元に送られる予定だった。

穏健派議員たちは書簡の中で、「アメリカはインフラへの投資を求めている」と述べた。「この法案はアメリカのインフラを改修し、国民の生活を底上げするためのものであり、速やかに承認しなければなりません。この世紀に一度の超党派法案の不必要な遅延を許すことはできません」

しかし、民主党の上級補佐官はABCニュースのインタビューの中で、「ペロシ下院議長の計画は民主党の計画です」と述べた。

また、ペロシ下院議長の要求が認められなければ、インフラ法案の投票を行っても、過半数の承認は得られないだろうと付け加えた。「バイデン大統領は超党派のインフラ法案を称賛しました。それは素晴らしい法案です。しかし、それだけではまだ足りません。下院が投票を行うかどうかは、ヒューマンインフラ法案の行方にかかっています」

バイデン大統領はインフラ法案への速やかな署名を望んでいる。

2021年7月20日/ワシントンD.C.議会議事堂近く、民主党のプラミラ・ジャヤパル下院議員(シャノン・フィニー/グリーンニューディールチーム/Getty Images/AFP通信)
アフィリエイト広告
スポンサーリンク