◎米ジョー・バイデン大統領は先日の議会合同会議の演説の中で、北朝鮮とイランの核計画を「世界とアメリカの安全を脅かす深刻な脅威」と呼び、外交と厳しい経済制裁を通じて同盟国とこれらの問題に協力して取り組むと述べた。
5月2日、北朝鮮は米ジョー・バイデン大統領の対北朝鮮政策を却下し、「アメリカは非常に深刻な状況に直面するだろう」と警告した。
バイデン大統領は先日の議会合同会議の演説の中で、北朝鮮とイランの核計画を「世界とアメリカの安全を脅かす深刻な脅威」と呼び、外交と厳しい経済制裁を通じて同盟国とこれらの問題に協力して取り組むと述べた。
北朝鮮外交部のクォン・ジョングン氏は2日に国営メディアが報じた声明の中で、「バイデン大統領は、アメリカが半世紀以上にわたって行ってきた北朝鮮に対する敵対的政策を継続すると公の場で宣言した」と述べた。「アメリカは大きな失敗を犯しました。バイデン大統領の新しい北朝鮮政策が明らかになった今、私たちはそれに対抗する措置を取らざるを得なくなり、アメリカは非常に深刻な状況に陥るでしょう」
ジョングン氏は具体的にどのような措置を取るかについては言及しなかったが、金正恩 党総書記がバイデン大統領の演説に反応し、何かしらの圧力をかけようとしていることが示された。
ホワイトハウスのジェン・サキ報道官は30日、「バイデン大統領の対北朝鮮政策は戦略的忍耐に依存しない」と述べ、オバマ政権とは異なるアプローチを取ると強調した。戦略的忍耐はオバマ政権のアプローチ(制裁を科し、北朝鮮が折れるのを我慢強く待つ)を定義した用語である。
サキ報道官は政策の詳細は明らかにしなかったが、「トランプ政権とオバマ政権の中間のアプローチを模索することになるだろう」と述べた。
ワシントン・ポスト紙は北朝鮮政策に精通する政府高官のコメントを引用したが、政策の詳細が示される時期については明らかにしていない。
ジョングン氏はサキ報道官のコメントには言及しなかった。
米ABCニュースによると、アメリカはまもなく日本と韓国の安全保障顧問を招き、北朝鮮政策の議論を開始する予定だという。
バイデン大統領は28日の演説の中で、「同盟国と緊密に協力し、外交と厳格な抑止を通じて北朝鮮とイランがもたらす脅威に対処するつもりだ」と述べた。
ワシントン・ポスト紙によると、バイデン政権は2月中旬頃から北朝鮮との外交関係の再構築に向けた取り組みを開始し、まもなく北朝鮮人権特使を任命する予定だという。
金正恩はバイデン大統領の大統領就任を認めていない。
バイデン大統領は昨年の選挙キャンペーン期間中に金正恩を「凶悪犯」と呼び、国連安保理決議の完全な履行を誓約したうえで、「北朝鮮が核の放棄を誓約しない限り、経済制裁の緩和に向けた交渉には応じない」と述べた。
2019年にトランプ前大統領と絶交した金正恩はバイデン大統領の就任直前、アメリカを「北朝鮮の最大の敵」と呼び、核開発を加速させると宣言したが、「アメリカが経済制裁を解除すれば、交渉に応じる可能性を排除しない」と述べた。
トランプ前大統領は金正恩と直接会談した最初の米大統領になったが、核計画の放棄で合意に達することはできなかった。