イスラエル北部の宗教祭で群衆事故、数十人が死亡、負傷者は100人以上

◎当局者によると、参加者数人が狭い階段で転倒し、数百人を巻き込むドミノ倒しに発展した可能性があるという。

現地メディアによると、イスラエル北部メロン山の麓で開催されていた宗教祭で群衆事故が発生し、数十人が死亡、100人以上が重軽傷を負ったという。事故は4月30日早朝に発生した。

イスラエルの国家緊急サービス（MDA）は記者団に対し、「正確な死亡者と負傷者数は調査中」と述べた。「少なくとも数十人が病院に搬送されました...」

地元メディアのハアレツ紙は少なくとも38人が死亡したと報じている。救急隊は宗教祭の参加者を避難させた。

ベンヤミン・ネタニヤフ首相は声明で事故を大きな悲劇と呼び、犠牲者に哀悼の意を表した。

メロン山の麓で開催さ​​れるユダヤの宗教祭「ラグバオメル祭」は国内最大規模のイベントであり、コロナウイルスの感染拡大が懸念されているにもかかわらず、数万人が参加したと伝えられている。

地元メディアによると、現場に駆けつけた救急隊は数十人分の遺体を回収し、警察官は宗教祭の参加者と関係者に事故現場周辺から離れるよう呼びかけたという。

事故発生直後の報道では、現場の構造物が崩壊したと伝えられていたが、その後、群衆事故だったことが判明した。当局者によると、参加者数人が階段で転倒し、数百人を巻き込むドミノ倒しに発展した可能性があるという。

事故を目撃した男性信者は現地メディアの取材に対し、「一瞬の出来事だった」と述べた。「誰かが転倒したと思った瞬間、周りにいた人々も大きくバランスを崩し倒れました」

ソーシャルメディアに投稿された動画には混乱から逃れようとする人々の姿が映っていた。

現地メディアによると、ある参加者が群衆に解散するよう大声で呼びかけた直後にドミノ倒しが発生したという。目撃者のひとりは、「誰かが大声で叫んだ直後に悲鳴が聞こえ、大勢が倒れた」と述べた。

ユダヤ教のウェブサイト、ベハドレー・ヘーレディムの記者は事故を大災害と呼び、狭いエリアに大勢が集まっていたため、被害が拡大したと述べた。「1,000人以上の信者が非常に狭いエリアの階段を下りようとしていました。数人がバランスを崩して転倒し、下の段にいた者が一斉に倒れたようです...」

イベントの主催者は声明で、29日深夜の時点で数万人が会場に集まっていたため、コロナ制限を徹底することができなかったと述べた。

現地メディアによると、警察は群衆事故が発生する前に秩序を乱した罪で2人を逮捕したという。

ラグバオメル祭は毎年この時期に開催されるユダヤ教の伝統的な宗教祭のひとつである。タイムズ・オブ・イスラエルによると、4月29日深夜の時点で会場に集まった信者の数は10万人を超え、さらに数万人が30日に現地入りする予定だったという。