◎ABCニュースの独占インタビューに応じたジョー・バイデン大統領は、ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ州知事のセクハラが事実であれば、辞任しなければならないと述べた。
3月16日、ABCニュースの独占インタビューに応じたジョー・バイデン大統領は、ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ州知事のセクハラが事実であれば、辞任しなければならないと述べた。
クオモ州知事のセクハラ問題は全米に波及し、民主党の国会議員10名以上とNY州議会議員100名以上が辞任を要求している。なお、NY州検事総長の特命チームによるセクハラ調査は近日中に完了すると伝えられている。
バイデン大統領はABCニュースのアンカーに、「調査の結果、セクハラを訴えた女性の主張が事実と判明すれば、クオモ州知事は辞任すべきか?」と質問され、「辞任すべきだ」と答えた。
「事実であれば、彼は起訴されると思います。女性たちは前に進むために勇気を振り絞りました。それ(女性たちの主張)は調査されるべきであり、進行中と認識しています」
クオモ州知事は数人の元職員を含む複数の女性に対してセクハラや不適切な行動をとったという訴えに直面している。ある元職員はクオモ州知事に不快なニックネームで呼ばれ、外見について指摘され、望まないキスを強要され、抱きしめられ、性生活について質問を受けたと述べた。
また、この女性は昨年末にクオモ州知事の自宅に呼びだされ、無理やり手探りされたと主張しているが、被告は容疑を否認している。
公の場でセクハラについて最初に発言したリンジー・ボイラン氏は、「クオモは同意なしで唇にキスし、私の腰、腕、足で(クオモ州知事の)身体に触れてほしいと要求しました」と述べた。
ニューヨークタイムズ紙は16日の記事で、「ボイラン氏が昨年12月にセクハラ被害を初めて申し出た際、クオモ州知事の側近と関係者の一部がボイラン氏を攻撃し信頼に傷をつけると州知事に書簡を提出した」と報じた。
NYタイムズ紙によると、書簡にはボイラン氏は政治的な動機でクオモ州知事を陥れたと書かれていたという。ある人物はNYタイムズ紙に、「州知事は作戦会議に参加していた」と語った。
この書簡は公開されていないが、物議を醸している。
EXCLUSIVE: @GStephanopoulos on Gov. Andrew Cuomo: "If the investigation confirms the claims of the women, should he resign?"
— ABC News (@ABC) March 17, 2021
"Yes," Pres. Biden says. "I think he'll probably end up being prosecuted, too.” https://t.co/a6qfOJ9Byp pic.twitter.com/EiC63wtnUo
バイデン大統領はABCニュースのアンカーに対し、「女性の主張が真実かどうかを判断するためには、公正な調査が必要です」と述べた。
「調査は公平に進めるべきです。今、NY州の検事総長が調査を行っています。事実であれば、クオモ州知事は刑事訴追されるかもしれない。しかし、私には分かりません」
これに対しアンカーは、「シューマー上院議員、ギリブランド上院議員、議会代表団の大半は、クオモ州知事が適切に指揮を執れるとは思っておらず、辞任を要求していますが、州知事は本当に大丈夫ですか?」と質問すると、「それは彼らの判断です」と答えた。
<クオモ州知事に辞任を求めている民主党員>
・チャック・シューマ―上院院内総務
・カーステン・ギリブランド上院議員
・アレクサンドリア・オカシオ・コルテス下院議員
・グレース・メン下院議員
・モンデア・ジョーンズ下院議員
・ジェリー・ナドラー下院議員
・ジャマール・ボウマン下院議員
・キャスリーン・ライス下院議員
・ニディア・ベラスケス下院議員
・キャロライン・マロニー下院議員
・イベット・クラーク下院議員
・アントニオ・デルガド下院議員
・アドリアーノ・エスパイアート下院議員
・ニューヨーク州議会議員55人(3月12日時点)
またバイデン大統領は、「人々は女性たちは真実を語っていると信じるべきであり、覚悟を決めて前に進み出た女性たちを犠牲にしたり罵ったりすることは許されない」と述べた。
「女性たちは勇気を振り絞って前に出ました。関係者は彼女たちの発言を真剣に受け止めなければなりません。そして、公平な調査を行うべきです。検事総長が中立の立場で公平な調査結果を示すでしょう」
クオモ州知事の父、元NY州知事のマリオ・クオモ氏と親交の深いバイデン大統領はこの問題への関与を避けていたが、セクハラが事実であれば辞任すべきと今回初めて認めた。
NY州検事総長のレティシア・ジェームズ氏は先週、元連邦検察官のジュン・キム氏と雇用差別弁護士のアン・クラーク氏をセクハラ調査のリーダーに指名した。チームは召喚状の権限を持っており、調査結果は文書化される。
クオモ政権はセクハラだけでなく、ナーシングホームにおけるコロナの死者数を誤って報告した問題にも直面しており、ジェームズ検事総長のチームは2つの案件を同時に処理する。
バイデン大統領は昨年、上院議員時代の元職員にセクハラ被害を受けたと告発されたが、関与を否定した。
セクハラの訴えをことごとく却下しているトランプ前大統領は以前、「女性器をわしづかみにする」と発言し物議を醸した。