◎ジョー・バイデン大統領の飼い犬「メジャー（3歳）とチャンプ（13歳）」はホワイトハウスから一時的に追放される予定。
◎ホワイトハウスのジェン・サキ報道官は3月9日の記者会見で、「メジャーは見知らぬシークレットサービスに驚き、ガブリと噛みつきました」と述べた。
ホワイトハウスのジェン・サキ報道官によると、ジョー・バイデン大統領の飼い犬「メジャー（3歳）とチャンプ（13歳）」はホワイトハウスから一時的に追放される予定だという。
サキ報道官は3月9日の記者会見で、「メジャーは見知らぬシークレットサービスに驚き、ガブリと噛みつきました。幸いシークレットサービスは軽傷で、治療も必要ありませんでした」と述べた。
サキ報道官は8日の記者会見でシークレットサービスが負傷したことを公表しなかったが、会見後、メジャーが傷害事件を起こしたという噂が広まっていた。AP通信によると、公にコメントする権限のない当局者が匿名を条件にこの事実を認めたという。
メジャーとチャンプを溺愛しているファーストレディは、ワシントン州とカリフォルニア州の軍施設を見学するため8日にワシントンD.C.を離れている。サキ報道官は、「2匹はデラウェア州（バイデン大統領の自宅）に一時的に移送される予定ですが、すぐホワイトハウスに戻るでしょう」と述べた。
バイデン大統領は昨年末、メジャーと遊んでいる最中に右足を骨折している。この事件でメジャーは世界デビューを果たした。
ジル夫人のスポークスマン、マイケル・ラロサ報道官は9日の声明で、「ファーストレディは3日間公務でホワイトハウスを離れるため、メジャーとチャンプはデラウェア州の実家に一時的に戻りました」と述べた。
ジル夫人はメジャーとチャンプをホワイトハウスに定住させたいと考えているが、ホワイトハウスでの生活は人間でも慣れるまでにかなりの時間を要すると伝えられている。バイデン大統領も数週間の会見で、「（ここでの生活に）いまだに慣れない」と述べている。
ジル夫人は先日のインタビューの中で、メジャーとチャンプのしつけに苦労していることを明かしていた。
「私たちは非常に若い犬を飼っています。彼らは好奇心旺盛で、私たちは落ち着かせることに夢中になっています」
「彼らはエレベーターに乗らなければなりません。彼らはそれに慣れていません。彼らは多くの人々が待ち構えているサウスローン（南庭）に出なければなりません。彼らはとても穏やかですが、ホワイトハウスの環境に困惑し、驚いています」
バイデン夫妻は昨年の大統領選キャンペーン前にデラウェア人道教会からメジャーを引き取った。その後、2匹は1月20日の就任式直前にホワイトハウスに転居し、新生活を開始した。
「米大統領はホワイトハウスで犬や猫などの動物を飼っている」という伝統を久しぶりに打ち破ったのはトランプ前大統領だった。トランプ前大統領は潔癖症で、動物は苦手と伝えられている。
米国人道協会の会長兼CEOのキティ・ブロック氏はABCニュースの取材に対し、犬は何かしらの理由で噛んだり、攻撃的に行動したりする可能性があると指摘した。
「標準サイズの犬の咬傷が致命傷になることはまれです。飼い主や関係者は犬の様子をしっかりチェックし、ストレスや恐怖を感じているようであれば、その原因を取り除くことで咬傷の可能性を減らすことができます」
「犬は見知らぬ人を警戒します。見知らぬ人がたくさんいるエリアであれば、恐らくかなりのストレスと恐怖に直面するでしょう。人が多いエリアを避け、快適な環境を提供することが大切です」
ブロック氏によると、犬は新しい環境に落ち着くまでにかなりの時間を要する可能性があるという。サウスローンはとても広く探索し放題と思われているが、政府関係者、シークレットサービス、記者などがウロウロしており、メジャーとチャンプは勝手にうろつくことを禁止されている。
ホワイトハウスで大統領の飼い犬が傷害事件を起こしたのはこれが初めてではない。
2017年、バラク・オバマ元大統領の飼い犬サニーはホワイトハウスのゲストに噛みついている。
ジョージ・W・ブッシュ元大統領の飼い犬バーニーは記者に噛みついている。なお、ブッシュ元大統領は黒猫のインディアも飼っていた。
ジル夫人は以前、猫を家族に加えると誓約しており、ブッシュ政権以来となるホワイトハウス猫が間もなく誕生すると噂されている。
サキ報道官は記者から「猫を飼うという話はどうなったのか？」と質問を受け、「最新情報はありません。猫はインターネットを壊すでしょう」と答えた。
