◎現地メディアによると、マンダレー中部の町モンユワで女性が治安部隊に胸を撃たれたという。女性は病院に運び込まれたと伝えられているが、安否は分かっていない。
2021年2月28日 AP通信/ミャンマー、マンダレー

2月28日、ミャンマー最大の都市ヤンゴンで軍事政権の撤退を求めた抗議者たちは、治安部隊の放水砲、ゴム弾、警棒、そして実弾に直面し、少なくとも数十人が逮捕された。

現地メディアによると、マンダレー中部の町モンユワで女性が治安部隊に胸を撃たれたという。女性は病院に運び込まれたと伝えられているが、安否は分かっていない。なお、ロイター通信は女性は入院したと報じたが、現地メディアは亡くなったと伝えている。

ソーシャルメディアには、抗議者に対する暴力を強めた証拠が数多く示されている。ある女性は警察に平手打ちされ、ジャーナリストが逮捕される様子も動画で共有された。

現地の状況を伝えているモニワ・ガゼット社によると、取り締まりは27日から厳しくなり、28日午前の時点で数百人が逮捕されたという。モニワ・ガゼッタ社とミャンマーナウのジャーナリスト5人もこの逮捕者の中に含まれている。

逮捕された者たちは首都ネピドーの軍事基地に移送されたと伝えられているが、詳細は分かっていない。

治安部隊の攻撃から逃れた抗議者やジャーナリストたちは、数十人規模の一斉逮捕が全国各地で発生していると述べた。

軍事政権は逮捕者、負傷者、死傷者に関する情報を一切公表しておらず、人権団体は「治安部隊の攻撃で負傷し逮捕された者たちがひどい扱いを受けている可能性もある」と警告している。

ミャンマーの国連大使、チョー・モー・トゥン氏は昨日、国連総会で軍事政権を厳しく非難し、国際社会に可能な限り厳しい手段を取るよう訴えた。

トゥン国連大使は軍を「ミャンマーの脅威」と呼び、演説の終わりに3本指のサインで抗議者と連帯していることを世界に示した。

これに対し、ミャンマーの国営テレビは27日にトゥン国連大使の解任を発表したうえで、「国を裏切り、非公式組織の会議の場で話し、大使の権力と責任を乱用した」と非難した。

2021年2月27日 AP通信/ミャンマー、マンダレー、仏教僧も抗議に参加している

現地メディアによると、ヤンゴンや第二の都市マンダレーなどの主要エリアに放水車が配備され、少なくとも数十人のジャーナリストが拘束されたという。

ヤンゴンの主要エリアでは治安部隊の催涙ガスが抗議者の勢いを抑え込んだ。ある目撃者はロイター通信の取材に対し、人々は警察に殴打され、逮捕されたと述べた。マンダレーでも同様の衝突が報告されており、ソーシャルメディアには実弾が使用されたというコメントが多数寄せられている。

AFP通信の取材に応じた衛生機関は、足に重傷を負った男性と少なくとも10人の軽傷者を治療していると述べた。

2月1日の軍事クーデターを主導したミン・アウン・フライン司令官は、昨年11月の議会選挙で与党国民民主連盟(NLD)が不正を働いたと主張し、国家顧問のアウンサンスーチー氏とウィンミン大統領を含む政府高官を拘束した。

一連の抗議で死亡した抗議者は少なくとも3人。軍は警官1名が抗議者の攻撃を受け死亡したと発表したが、詳細は分かっていない。

国内の逮捕者情報を監視する政治犯支援協会によると、軍事クーデター以来、770人以上の政治家が逮捕され、秘密裁判で何かしらの刑を宣告されたという。

AP通信は、同社の写真家を含む少なくとも3人のジャーナリストが27日に拘束されたと報じた。

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