◎ニュージーランドの男性議員は、ネクタイを着用しなければ議会で質問することを許可されない。
◎マオリ族のラウィリ・ワイティティ議員はネクタイを着用せずに議会で質問しようとしたため、議長から退場するよう命じられた。
2021年2月9日 ロイター通信/ニュージーランド、首都ウェリントン、ラウィリ・ワイティティ議員

2月10日、ニュージーランド議会はネクタイの着用を拒否したことで議会から退場させられたマオリ族の国会議員に対する処分は誤りだったと認めた。

ニュージーランドの男性議員は、ネクタイを着用しなければ議会で質問することを許可されない。

9日、マオリ族のラウィリ・ワイティティ議員はネクタイを着用せずに議会で質問しようとしたため、議長に退場するよう命じられた。

ワイティティ議員はネクタイを「植民地時代の縄」と呼び、代わりに石のペンダントを身に着けていた。

トレボー・マラード議長はネクタイルールについて、「議会での適切な服装にネクタイは必要ない」と述べ、ワイティティ議員の退場処分は誤りだったと認めた。

マラード議長の発言についてワイティティ議員は、「議会は文化的アイデンティティを自由に表現できる場所だと証明されました」と語った。

ラウィリ・ワイティティ議員:
「ネクタイの問題は、マオリ族が過去181年間悩まされてきた征服と同化がもたらした問題のひとつでした」

ワイティティ議員とマラード議長は昨年からネクタイルールで言い争ってきた。昨年、ワイティティ議員はネクタイを着用しなければ議会から追放されるだろうと警告を受けている。

ワイティティ議員は就任当時の演説で、「私の首から縄(ネクタイ)を取り、発言できるようにしなさい」と訴えた。

マラード議長は以前、ネクタイ着用を強制する規則の変更を個人的には支持すると述べたが、議会に問題の解消を相談した結果、規則を維持することに決めた。マラード議長の相談に対し、大多数がネクタイルールの維持を支持したという。

一方、ジャシンダ・アーダーン首相はネクタイルールとワイティティ議員の退場処分について、「もっと焦点を当てるべき大きな問題がある。ニュージーランド人はネクタイを気にしないと思う」と述べた。

ネクタイルールは論争を呼び、ソーシャルメディアには様々な意見が寄せられた。

ある女性は、「NZ議会はネクタイを着用しない男性は信用できないと言っている」と述べた。

男性投稿者は、「彼らはタイツを履かない女性はダメ、胸元を強調する服装はダメ、黒人はダメ、先住民族はダメと言い出すだろう」と書いた。

マラード議長は下院を管理する常任委員会の決定により、ネクタイは必要なくなったとツイートした。

トレボー・マラード議長:
「委員会はネクタイルールを却下しました。これからはネクタイを着用しなくても議会で質問できます。私たちにネクタイルールは重要な問題であると指摘した人々に感謝します」

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