ベスビオ火山の大噴火で消滅した古代都市ポンペイの遺跡で2人の骨格遺物が発見された。
イタリアの考古学者、マッシモ・オザンナ氏によると、ひとりは恐らく地位の高い男性、もうひとりの男性は奴隷だったという。
オザンナ氏は、灰の層の下(深さ約2m)で二人を発見したと述べた。
ペスビオ火山の大噴火は古代都市ポンペイの施設、人間、動物などを灰の下に封印し、考古学者に興味深い情報をいくつも提供している。
2人の骨格標本は、古代都市の郊外にあった大きな別荘跡で発掘された。
オザンナ氏によると、地位の高い男性の推定年齢は30歳から40歳。首の下にウールのマントの痕跡が残っていたという。
もうひとりの男性は18歳から25歳。オザンナ氏は、押しつぶされた椎骨が肉体労働者、恐らく奴隷だったことを示していると述べた。
マッシモ・オザンナ氏:
「西暦79年10月25日、燃える雲がポンペイに到達し、人々を飲み込んだ」
「二人は恐らく、地下回廊の空間に避難したのだと思う。ここなら大丈夫と判断したのかもしれない。手を握りしめていることから、熱衝撃による死に間違いないだろう」
ナポリ近郊に位置する同遺跡での発掘作業は現在も続いているが、コロナウイルスの影響で観光客の立ち入りは禁止されている。