▽ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は17日午後の時点で5万1065人、負傷者は11万6505人となっている。
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イスラエル軍が17日、パレスチナ・ガザ地区南部ハンユニスなどを空爆し、過去24時間で少なくとも32人が死亡、150人以上が負傷し、大勢が行方不明になっている。保健当局が明らかにした。
カタールの衛星テレビ局アルジャジーラによると、イスラエル軍は「人道地帯」に指定した南部海岸沿いのアルマワシも空爆し、子供や女性を含む少なくとも16人が死亡したという。
ハンユニスでは避難民が身を寄せるテントの近くにミサイルが着弾し、13人が死亡。アルジャジーラによると、この13人は同じ家族で、北部から避難してきたという。
ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は17日午後の時点で5万1065人、負傷者は11万6505人となっている。
イスラエル軍が3月18日に空爆を再開して以来、1800人近くのパレスチナ人が殺害され、50万人近くが強制退去を余儀なくされた。
多くのボランティアが行方不明者を捜索している。建物の倒壊に巻き込まれるなどして行方不明になった市民は1万~1万4000人と推定されている。
国連は17日、ガザ地区で大飢饉のリスクが高まっているとして、イスラエルに対し、国境封鎖を解除し、人道支援の搬入を許可するよう求めた。
イスラエルは7週間前にガザ国境を封鎖。それ以来、物資の搬入は完全に滞っている。
この結果、地区内のパン屋は全て閉鎖。負傷者の治療に必要な医薬品の大半が枯渇する事態となっている。国連は「未曽有の大飢饉」が迫っているとして、イスラエルに封鎖を解除するよう呼びかけてきた。
アルジャジーラは救助当局者の話しとして、「イスラエル軍は過去24時間、地区全域の避難所や野営地を執拗に空爆・砲撃し、複数の建物が倒壊し、大勢が瓦礫の下敷きになった」と伝えている。
それによると、アルマワシにある避難所では複数のテントが2発のミサイルで木っ端みじんになり、女性や子供など16人が死亡、23人が負傷したという。
イスラエル軍はアルマワシを人道地帯に指定し、避難を促してきた。
北部ベイトラヒヤでも空爆でテントが吹き飛び、少なくとも7人が死亡したと伝えられている。
イスラエルは最新の間接協議で取引条件の変更を求め、▽パレスチナ人捕虜と引き換えにガザで拘束されている生存者のうち11人を解放すること▽停戦延長をハマスに要求している。
またイスラエルは▽ハマスの武装解除▽指導者たちをガザから追放▽ガザの支配権をイスラエル軍に引き渡すことを望んでいる。
これに対し、ハマスはイスラエルに戦争の即時終結を求め、イスラエル軍がガザに対する攻撃を再開することを可能にする部分的な停戦は受け入れられないと主張している。
またハマスはエジプトが主導するガザ再建計画で提案されているように、ガザの支配権をパレスチナ自治政府に譲る用意があるとしているが、イスラエルによるパレスチナ領土の占領が続く限り、武装解除には応じないとしている。
ガザには59人の捕虜が残っており、そのうち24人はまだ生きているとみられる。