▽プエルトリコは2017年のハリケーンで送電網が壊滅的な被害を受けて以来、送配電や発電設備の改修を急いできた。
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米領プエルトリコで16日、大晦日以来となる大規模停電が発生した。
発電所を管理するジェネラPRと送配電を管理する民間企業ルマ・エナジーによると、12時40分頃にシステム障害が発生し、島全体が停電したという。
ジェネラPRは声明で、「停電の原因は調査中であり、復旧には2~3日かかる可能性がある」と述べた。
ルマ・エナジーはその後、首都サンフアン郊外にある発電所が15時頃に復旧したと発表。全国の10%で停電が改修したとみられる。
しかし、残り90%の復旧には2〜3日かかるとのこと。
ルマ・エナジーは声明で、「この大規模障害により、140万人の顧客が影響を受けている」と述べた。
ニューヨーク州選出のトーレス(Ritchie Torres)下院議員(民主党)はSNSへの投稿で、「プエルトリコの大部分が停電したと聞き、残念な気持ちになっている」と述べ、自治政府を暗に批判した。
プエルトリコは2017年のハリケーンで送電網が壊滅的な被害を受けて以来、送配電や発電設備の改修を急いできた。地元メディアによると、建て替えが必要な鉄塔は全体の40%にのぼる。
送電網の再建は道半ばだ。なお、2017年のハリケーンが襲来する前から、投資とメンテナンス不足により、送電網はすでに脆弱な状態であった。
24年12月31日の停電では147万人が影響を受け、完全復旧に3日を要した。原因は地中送電線の不具合と報告されている。
プエルトリコでは停電が常態化しているため、多くの住民がソーラーパネルや自家発を導入している。2021年に送配電を引き継いだルマ・エネジーは設備の改修を急ぐとしているが、思うように進んでいないのが現状だ。
Ritchie Torres