▽ボルソナロ氏は民主的な法治国家を暴力的に廃止しようとした罪やクーデターを起こした罪など、5つの罪に問われている。
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ブラジルの最高裁判所は26日、クーデターを起こした罪などで起訴されたボルソナロ(Jair Bolsonaro)前大統領を被告人と認定し、公判の開始を決定した。
最高裁の判事5人は全会一致でボルソナロ氏を裁判にかけることを支持。有罪が確定すれば、長期刑に処される可能性がある。
ボルソナロ氏は首都ブラジリアの最高裁前で記者会見を開き、検察の告発を「嘘っぱち」「根拠なし」と非難した。
「彼らは私に個人的な恨みを抱いているようだ。クーデターには軍隊が、銃が、指導者が必要だ。私がいつクーデターを起こした?これはとんでもない詐欺、嘘っぱち裁判、フィクションだ!」
検察庁は先月、2022大統領選の結果を覆すためにクーデターを企てたとしてボルソナロ氏や元海軍司令官など、計34人を起訴した。
ボルソナロ氏は検察の告発を全否定。ルラ(Luiz Inácio Lula da Silva)大統領が政敵を追放するために捜査当局を恣意的に利用していると主張した。
検事総長は先月の声明で、ボルソナロ氏とその側近であるブラガネット(Walter Braga Netto)元国防相を40年の歴史を持つこの国の民主主義を転覆させることを目的とした「犯罪組織」を率いた罪で起訴したと述べていた。
それによると、その中にはルラ氏を毒殺する計画も含まれていたという。
ボルソナロ氏の支持者たちは23年1月8日、ルラ氏の就任に抗議し、連邦議会、最高裁、大統領府に押し入った。
暴徒たちは機動隊のバリケードを飛び越え、屋根によじ登り、窓を割り、室内を荒らしまわった。
ボルソナロ氏は最後まで選挙結果を認めず、ルラ氏の就任式にも出席しなかった。
最高裁のジモラエス(Alexandre de Moraes)判事はこの暴動について、「ボルソナロが選挙の信用を失墜させ、軍幹部や閣僚の協力を得て、暴力を使って覆そうと謀った、組織的な努力の結果である」と断じた。
元陸軍大尉の暴れん坊であるボルソナロ氏は民主的な法治国家を暴力的に廃止しようとした罪やクーデターを起こした罪など、5つの罪に問われている。
TVグローボによると、ボルソナロ氏の初公判は今年後半に行われる可能性があるという。