▽オーストラリアでは23年10月にガザ紛争が始まって以来、ユダヤ人コミュニティへの嫌がらせや暴力が相次いでいる。
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オーストラリアの捜査当局は29日、シドニー郊外のトレーラーを捜索し、数人を逮捕したと明らかにした。
それによると、ニューサウスウェールズ州警察は1月19日、シドニー郊外に駐車していたトレーラーを捜索し、車内から鉱業用爆発物とユダヤ人施設のリストを発見したという。
同州警察の副警視総監は記者会見で、「押収した爆発物をひとつにすると、40メートル四方を消し去ることができるほどの威力になる可能性がある」と語った。
また副総監は「容疑者たちは一連の反ユダヤ主義的な暴力に関与している可能性がある」と述べた。
オーストラリアでは23年10月にガザ紛争が始まって以来、ユダヤ人コミュニティへの嫌がらせや暴力が相次いでいる。
シドニーとメルボルンにはオーストラリアのユダヤ系住民の85%が住んでいる。
副総監は爆発物が見つかったことについて、「極めて危険な兆候である」と指摘した。
また副総監は記者から「そのグループはユダヤ教のどの施設を狙っていたのか?」という質問に対し、「標的リストの詳細は明らかにできないが、ユダヤ人コミュニティに改めて警戒を呼びかけるつもりだ」と答えた。
警察は逮捕した容疑者の身元と認否を明らかにしていない。
ニューサウスウェールズ州警察は反ユダヤ犯罪を捜査する専門のタスクフォースを数カ月前に立ち上げている。
このタスクフォースはこれまでに反ユダヤ関連の犯罪で180人以上を逮捕したと報告している。
2021年の国勢調査によると、オーストラリアにおけるユダヤ系住民の数は約11万7000人。総人口に占める割合は0.46%となっている。