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▽M23はコンゴに逃げ込んだフツ族の掃討を目指しているものとみられる。
2025年1月26日/コンゴ民主共和国、北キブ州ゴマ、郊外に避難する人々(AP通信)

コンゴ民主共和国最大の反政府勢力M23(3月23日運動)が東部の主要都市ゴマを占領したと主張している。

国連のグテレス(Antonio Guterres)事務総長は26日、コンゴ東部・北キブ州で壊滅的な人道危機が発生する恐れがあるとして、ルワンダ政府にM23への支援を停止するよう呼びかけた。

北キブ州の州都ゴマには国連コンゴ民主共和国安定化ミッション(MONUSCO)の本部と南部アフリカ地域圏の基地がある。

それにもかかわらず、M23はコンゴ軍との戦いを有利に進め、ゴマに侵攻、支配下に置くと宣言した。

M23はルワンダとウガンダの支援を受けていたコンゴのツチ族武装集団の元戦闘員で構成され、2009年3月に締結された和平協定により、コンゴ軍に編入された。

しかし、M23の戦闘員はコンゴ軍に編入された後もルワンダ国境付近で活動を続け、13年の紛争に敗れるとルワンダやウガンダに逃亡。21年11月頃から活動を活発化させ、北キブ州の複数の集落を占領した。

コンゴ、米国、国連安保理はルワンダ政府がM23を支援していると指摘。ルワンダはこの主張を否定している。

1994年のルワンダ大虐殺に関与したとされるフツ族の住民数千人がコンゴ東部に逃げ込んで以来、両国の関係は緊張状態にある。

M23はコンゴに逃げ込んだフツ族の掃討を目指しているものとみられる。

国連はコンゴ国内で活動するルワンダ兵を最大4000人と推定している。

政府とM23による戦争は世界最大級の人道危機に発展。700万人以上が避難を余儀なくされている。

M23はこの数週間で支配地域を拡大し、ゴマを包囲していた。

コンゴ政府と軍はコメントを出していない。

現地メディアによると、ゴマ郊外では連日連夜、大きな爆発音と銃声が鳴り響いているという。前線の戦況はほとんど明らかになっていない。

何十万人もの市民や避難民がパニックに陥り、近隣の町に逃げ込んでいる。

ソーシャルメディアで共有された動画には大きな荷物を抱えて徒歩で避難する人々の姿が映っていた。

国連によると、ゴマ郊外の避難民キャンプでは約200万人がテント生活を送っている。

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は先週、北キブ州における今年の避難民が40万人を超え、先々週報告した数のほぼ倍になっていると明らかにしていた。

ルワンダ政府はM23の侵攻に関する声明を出していない。

コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)とつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動している。

政府はISIS系組織「民主同盟軍(ADF)」の攻撃にも対処する必要があり、厳しい戦いを強いられている。

ADFはウガンダで発足した反政府勢力。1990年代半ばから北キブ州などに拠点を置き、民間人数千人を虐殺したと告発されている。

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