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▽M23は北キブ州の州都ゴマに通じる南キブ州の要衝ミノバなどを占領。数百万人が生活するゴマに接近中とされる。
コンゴ民主共和国、北キブ州ゴマ、陸軍の兵士(Getty Images)

南アフリカ政府は25日、コンゴ民主共和国東部・北キブ州で治安維持任務に当たっている部隊の兵士9人が反政府勢力M23(3月23日運動)との戦闘で死亡したと明らかにした。

M23は北キブ州の州都ゴマに通じる南キブ州の要衝ミノバなどを占領。数百万人が生活するゴマに接近中とされる。

ロイター通信は治安筋の話しとして、「コンゴ軍とその同盟者たちは25日、ゴマ制圧を目指すM23の部隊を撃退した」と報じている。

M23はルワンダとウガンダの支援を受けていたコンゴのツチ族武装集団の元戦闘員で構成され、2009年3月に締結された和平協定により、コンゴ軍に編入された。

しかし、M23の戦闘員はコンゴ軍に編入された後もルワンダ国境付近で活動を続け、13年の紛争に敗れるとルワンダやウガンダに逃亡。21年11月頃から活動を活発化させ、北キブ州の複数の集落を占領した。

コンゴ、米国、国連安保理はルワンダ政府がM23を支援していると指摘。ルワンダはこの主張を否定している。

1994年のルワンダ大虐殺に関与したとされるフツ族の住民数千人がコンゴ東部に逃げ込んで以来、両国の関係は緊張状態にある。

M23はコンゴに逃げ込んだフツ族の掃討を目指しているものとみられる。

国連はコンゴ国内で活動するルワンダ兵を最大4000人と推定している。

政府とM23による戦争は世界最大級の人道危機に発展。700万人以上が避難を余儀なくされている。

M23はこの数週間で支配地域を拡大し、ゴマを包囲したとみられる。

現地メディアによると、25日時点で、2日間にわたる激しい戦闘により、国連コンゴ民主共和国安定化ミッション(MONUSCO)に派遣されている2人の南アフリカ兵と、南部アフリカ地域圏の兵士7人が死亡したという。

南ア国防省は声明で、「隊員たちはM23がゴマに向かうのを阻止するため、勇敢に戦った」と述べた。

北キブ州の知事を務める陸軍の少将も今週、ゴマから13キロほど離れた前線で対テロ作戦を指揮中、M23の猛攻に遭遇し、戦死している。

コンゴ政府と軍はゴマ近郊の戦闘についてコメントしていない。

国連は25日、同州の治安悪化を受け、一部の職員を別の地域に一時的に避難させると発表した。

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は24日の声明で、北キブ州における今年の避難民が40万人を超え、先週報告した数のほぼ倍になっていると明らかにした。

米国、イギリス、フランスは24日、自国民に対し、空港や国境が開いている間にゴマを離れるよう呼びかけた。

国連によると、ゴマ郊外の避難民キャンプでは約200万人がテント生活を送っている。

コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)とつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動している。

政府はISIS系組織「民主同盟軍(ADF)」の攻撃にも対処する必要があり、厳しい戦いを強いられている。

ADFはウガンダで発足した反政府勢力。1990年代半ばから北キブ州などに拠点を置き、民間人数千人を虐殺したと告発されている。

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