◎ギリシャは豊かな西欧への亡命を求める移民の中継地であり、トルコ西岸とアフリカ北部リビアやチュニジアに拠点を置く人身売買組織が頻繁に利用している。
ギリシャ沖、西欧への亡命を希望する移民たち(Getty Images/PAメディア)

ギリシャの沿岸警備隊が東部のロードス島沖で発生した移民船転覆事故の行方不明者を捜索している。

事故は20日早朝に発生。沿岸警備隊の巡視艇から逃れようとしたスピードボートが転覆し、8人が死亡、18人が救助された。

沿岸警備隊は21日、救助された男性12人、女性3人、未成年者3人は全員アフガニスタン出身であると明らかにした。

それによると、亡くなった8人も同じくアフガン国籍。沿岸警備隊は人身売買の容疑でスピードボートを操縦作していたトルコ国籍の男2人を拘束、警察に引き渡した。

地元メディアによると、救助された18人のうち数人が入院中。うち1人が意識不明の重体だという。

ギリシャは豊かな西欧への亡命を求める移民の中継地であり、トルコ西岸とアフリカ北部リビアやチュニジアに拠点を置く人身売買組織が頻繁に利用している。

その多くがトルコ沿岸からギリシャの島々へボートで横断を試みる。

エーゲ海東部のレスボス島沖では先週、移民23人が救助された。

南部クレタ島沖で先週末に発生した事故では移民7人が死亡、数十人が行方不明のままである。沿岸警備隊は18日に行方不明者の捜索を打ち切った。

今年ギリシャに不法入国した移民は先週時点で約5万9000人。政府の予測を大きく上回り、6万人を超える可能性がある。23年通年は約4万9000人であった。

今年保護された移民の内訳はシリア人が最も多く、アフガニスタン人、エジプト人、エリトリア人、パレスチナ人がこれに続く。

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