◎世界に存在する核弾頭の数は今年初めの時点で約1万2000発と推定されている。最も多いのはロシアの約5500発、次点が米国の約5000発だ。
米国防総省が18日、中国の軍事力に関する最新の報告書を公表した。
それによると、中国が保有する運用可能な核弾頭の数はこの数年で3倍に増加したという。
国防総省の高官は今週の記者会見で、「2024年半ばの時点で、中国における運用可能な核弾頭の数は600発を超えたと推定している」と述べていた。
同省は2020年の報告書でその数を200発前半と見積もっていた。
同省は報告書の中で、中国人民解放軍が保有する運用可能な核弾頭は2030年までに1000発を超えると予想していると述べた。
それによると、中国は核兵器の種類も多様化しているという。
世界に存在する核弾頭の数は今年初めの時点で約1万2000発と推定されている。最も多いのはロシアの約5500発、次点が米国の約5000発だ。
国防総省は中国の核兵器について、「多様化した核戦力を目指しており、運用しやすい低出力の精密攻撃ミサイル用から大陸間弾道ミサイル(ICBM)用など、様々な状況に対応できる、異なるオプションを持つ弾頭を開発している」と説明している。
また同省は「中国の核兵器は米国やロシアに比べると小規模だが、世界での影響力を高めるには十分である」とした。
軍事アナリストによると、威力の強い大型の核弾頭は好まれない傾向にあり、トレンドは運用しやすい戦術核となっているようだ。
戦術核は戦場での使用を目的としたもので、ICBMなどの長距離兵器に搭載される核弾頭に比べると射程が短く、威力も低い。