◎マルコス・ジュニア氏は2022年5月の選挙でドゥテルテ前大統領の娘であるサラ・ドゥテルテ氏とタッグを組み、地滑り的勝利を収めた。
フィリピンのサラ・ドゥテルテ(Sara Duterte)副大統領は23日、自身が暗殺された場合、マルコス・ジュニア(Ferdinand Marcos Jr.)大統領とその妻、下院議長を殺害するために暗殺者と契約を結んでいると明らかにした。
サラ・ドゥテルテ氏はオンライン会見でマルコス・ジュニア氏を無能と呼び、「暗殺者と契約を結んだ」と語った。「私は命令を出しました。もし私が彼らに殺された場合、彼らを殺すまで止まるなと。そして彼は分かったと言いました...」
大統領府の報道官はこの発言を脅迫と非難し、マルコス・ジュニア氏の警護隊に適切な体制を取るよう命じたとしたが、詳細は明らかにしなかった。
大統領警護隊も声明を出し、「マルコス・ジュニア氏の警護を直ちに強化し、公の場で堂々と行われた副大統領の脅迫を国家安全保障上の問題とみなした」と非難した。
また警護隊は「大統領一家に対するあらゆる脅威を検知し、抑止し、防御するために法執行機関と連携している」と強調した。
マルコス・ジュニア氏は2022年5月の選挙でドゥテルテ(Rodrigo Roa Duterte)前大統領の娘であるサラ・ドゥテルテ氏とタッグを組み、地滑り的勝利を収めた。
しかし、2人とその陣営は南シナ海の係争地における中国へのアプローチなどをめぐって対立。サラ・ドゥテルテ氏は6月に教育相を辞任した。
サラ・ドゥテルテ氏は父親と同様、マルコス・ジュニア氏と妻、その盟友である下院議長を声高に批判するようになった。
サラ・ドゥテルテ氏はマルコス・ジュニア氏を無能、汚職犯、詐欺師などと呼び、ドゥテルテ一家とその近親者が迫害を受けていると主張している。
「私は命令を出しました。『もし私が死んだら、彼らを殺すまで止まるな』と。そして彼は『はい』と言いました」と副大統領は言った。